前原代表のアイディアをパクった

安倍首相は来週28日に衆議院を解散して10月22日に選挙となる。

「消費税の使い道を、財政再建から幼児教育に振り替える」

という主要公約が、民進党の前原代表から盗んだのではないかという疑惑が浮上し、民進党は争点隠しだと批判している。
確かに前原氏は代表選でこの政策を表明し、選挙の公約にすることを明言していたので安倍首相がパクったといえばパクったのだ。ただ私はこの話は以前に官邸筋から聞いたことがある。

「首相は、消費税8%へ引き上げ時に、財政再建に回しすぎて景気対策を抑えた財務省に怒ってる。こども国債やこども保険もいいが、首相には”消費税を教育の財源にふり替えて解散”というウルトラCがある」と。

消費税=教育財源は「通」の間では以前から密かに言われていた「禁じ手」なのだ。前原代表の独自のアイディアとは言えない。

政策は実現しないと意味がない

百歩譲って安倍首相が前原代表の政策をパクったとしてもこういう思い切った政策というのは提案するだけではだめで、実現しないと意味はない。

今の民進党に実現できるのか。前原代表に実現できるのか?
むしろ安倍首相の強い政権基盤、今の自民党だったら出来るかもしれないという期待の方が強いのではないか。

民進党は若い党で、面白い政策を提案することは多い。ただ実現できないのが問題なのだ。民進党もパクられたからと言って怒らないで、どんどん面白い政策を出したほうが良い。

国民からしてみれば、どの党から出てきた政策でも関係ない。国民にとって良い政策なら、実現したほうが良いからだ。

自民党圧勝の可能性も

この政策は、現在3歳~5歳の子供の保育料を無料にするという画期的なアイディア。
3~5歳の幼児教育費(公立の保育料や幼稚園の学費)は、所得制限なく無料になる。3~5歳の幼児がいる家庭では平均月3万、年36万が浮くのだ。

2019年10月に消費税が10%に上がっても、その消費税増税分を上回ることになる。
また、浮いたお金を丸々子供の塾代などに使う人も多いだろう。消費を活性化させるいいアイディアだ。

2%の消費税増税分は5兆4000億円の財源になる。
財政再建の為の借金返しも必要なのだが、歴史を振り返れば、消費税を上げる度に消費はグンと落ちてきた。

世界的に見ても、日本人というのは消費税が上がると消費を控える傾向が強い。
だからこそ「消費税が上がると文化が変わる!」というくらいの画期的な政策が必要なのだ。

「財政再建から幼児教育」への政策転換で、財政再建が遅れるというデメリットを勘案したとしても、未来ある子ども世代へ対象を絞ったこの投資アイディアは、選挙で真価を問うのにちょうどよい。

選挙は政策論争の場だ。国民もこの論争をよく聞き、自ら判断するよい機会だ。
有権者が「安倍首相なら実現できる」と判断すれば、自民党は圧勝するかもしれない。