カップ麺やお菓子など値上げラッシュが続くなか、アイスクリームの売り上げが好調だ。日本アイスクリーム協会によると、2023年度の販売金額は過去最高の6000億円を超える見通しだ。実際に都内のスーパーでも、アイスの売り上げは好調だという。

激安店にも“値上げの波”

止まらない値上げラッシュの波。その影響は激安店にも及んでいた。
東京都内を中心に7店舗を展開するスーパー「ゑびすや商店」では、食品から日用品まで多くの商品が激安価格で売られている。しかし、6月から値上げの対象となるカップ麺は、現在、税込み149円の商品が6月1日以降だと159円ぐらいになってしまうという。

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「ペヤングソースやきそば」などを展開するまるか食品は、6月1日の出荷分から即席麺13品目を5年ぶりに値上げする。さらに、明治はチョコレートやグミなど54品目、ハウス食品も「とんがりコーン」など6品目を値上げ。また、カルビーは「ポテトチップス」や「じゃがりこ」などスナック菓子68品目の価格を、3%から10%値上げするという。

ゑびすや商店の唐鎌孝行社長は、「値段が上がると、お客さまにがっかりされちゃう部分もあるんですけど、欠品するわけにはいかない。値上がりする商品はできるだけ値段を維持できるように(5月中にたくさん)仕入れて、それがなくなった時点で価格改定させていただく」と話す。

買い物客からは、「値上げされる前に買っておきたい。(値上げは)困る」、「(値段が)上がってますよね、生活しづらくなる」、「買っておいたほうがいい、値上がりするなら。(ペヤングソースやきそば)10個ぐらいストックしておいたほうがいいかな」といった声があがる。

アイス売り上げ好調の理由に“コスパ”

そうした中、物価高でも売り上げが好調の商品がある。

29日は最高気温25.8度と、9日連続で夏日を観測した東京都心。食べたくなるのは、ひんやりとしたアイスだ。スーパーでもアイスの価格を値上げする中、売り上げは好調だという。

ゑびすや商店の唐鎌社長は、「売れ行きは意外と良い。値段は若干上がってしまったが、やっぱり(売り上げは)落ちない。冬場も結構売れている」と話す。買い物客からは「冷凍庫に常備している」、「1年中食べる。夏は特に食べたくなる」といった声が聞かれた。

日本アイスクリーム協会によると、2023年度の販売金額は過去最高の6000億円を超える見通しだという。なぜ、値上がりしてもアイスは売れ続けるのか。

値上がりしても売り上げが好調なアイスクリーム
値上がりしても売り上げが好調なアイスクリーム

日本アイスクリーム協会の石井克明専務理事は、「洋菓子のケーキ1個買うと、700~800円ぐらいすると思う。そのぐらいのお金を出すと、アイスクリームは複数個、下手すると4個ぐらい買える。いろんな菓子・スイーツ類の中で、コストパフォーマンスが非常に高い」と話している。
(「イット!」5月29日放送より)

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