たい焼きと言えば、尻尾まであんこがたっぷり詰まって熱々。ところが、そんなたい焼きの常識を覆す新種を静岡・焼津市で発見した。不思議な“あんなし”のたい焼きだ。
住宅地にたい焼き店
向かったのは東名・焼津ICから南へ約2km。瀬戸川沿いの住宅地でウワサのお店を発見した。
仲良し夫婦の山口好春さんと富美子さんが切り盛りするたい焼き店「ロフト」は、2021年にオープン。
朝9時45分のオープンから午後3時まで。香ばしい香りに思わず立ち寄りたくなる人気のお店だ。

メニューを見てみると、定番の「あん」や「カスタード」のほかに見慣れない「あんなし」の文字が。
たい焼きなのに”あんがない”という何とも珍しいメニューだ。
まずは普通のたい焼き
好春さんによると「あんなし」は焼くのに時間がかかるそうなので、まずはレギュラーたい焼き「あんこ(1匹130円)」をいただく。

しっぽには羽根もついていて、お得感満載だ。1匹130円で値段もリーズナブル。
外はパリパリ、中には粒あんがぎっしりと詰まっている。あんこにはこだわりがあり、北海道小豆の粒あんを使用。
妻の富美子さんは毎日食べているそうで、「冷えた方がおいしい」と言う。

意外にも出来立てより70℃ぐらいまで冷めた方が、しっかり味を感じられておいしいのだとか。
たい焼きLOFT店主・山口好春さん:
必ず「出来立てを食べないで」とお客さんに言います
「熱いうちに食べてください」ではなかった!

ふっくら生地の“あんなし”
続いて「あんなしたい焼き」だ。
薄皮のレギュラーたい焼きと違い、「あんなし」は生地を厚めに仕上げるのが特徴だ。

たい焼きLOFT店主・山口好春さん:
「あんなし」はタマゴを入れたりして、ふっくら菓子パンのような優しい食感になっています
ふっくらと焼きあがった生地を重ねれば、世にも珍しい「あんなしたい焼き(1匹100円)」の完成だ。

テレビ静岡・小倉彩瑛アナウンサー:
1匹のたい焼きと言うより、2匹のたい焼きが重なっているようです。柔らかくて結構重いです
モチモチと食べ応えがあり、パンケーキのような味わいだ。
ひとつわずか100円で、学生からの人気が高く売り切れ必至の限定メニューだという。

半分に切ってジャムを付けて食べるのもおすすめだそうだ。
思いついたモノをカタチに
思い付きで始めたら予想外に人気を集めたという「あんなしたい焼き」。奇想天外なメニューを思いつくワケは、ご主人の好奇心旺盛な性格にあるそうだ。
たい焼きLOFT店主・山口さん:
30年以上サーフボードを作っています

実は好春さん、サーフボードを作る現役の職人なのだ。
さらにたい焼き店の裏側には、かつてご主人が経営していたバーもある。

思いついたモノをなんでもカタチにするのが信条だ。
たい焼きLOFT店主・山口さん:
思い描いたことがやれたってことで、達成感で80%満足です。また今やっていることをやめちゃって、他のことやるかもしれない

好奇心とチャレンジ精神旺盛な山口さんが生み出した、まか不思議な「あんなしたい焼き」。みなさんもぜひ一度、ご賞味あれ。
■店名 たい焼きLOFT
■住所 静岡県焼津市保福島570
■営業時間 9:45〜15:00
■定休 月・火
(テレビ静岡)