聴覚に障害がある人たちとコミュニケーションを取る時に使う「手話」。この“目でみることば”の普及に長年取り組んでいる「秋田市手話研究会」の日々の活動とメンバーの思いを取材した。
「手話をより広く身近に」ゲームや遊びで楽しく学ぶ
細やかな指の動きと、豊かな表情で会話を楽しむのは「秋田市手話研究会」のメンバー。秋田市手話研究会は、聴覚に障害がある人たちへの理解を深めてもらおうと、1976年に設立された。
この記事の画像(18枚)現在、会員は小学生から社会人まで約100人で、イベントなどで手話による紙芝居や絵本の読み聞かせを披露して手話の普及に取り組んでいる。
活動は週に1回行われていて、会員はカードゲームや言葉遊びをしながら楽しく手話を学ぶ。
参加者:
耳が聞こえないということが不便で大変なことだと、関わりあって初めてわかった。もっと私たちはいろいろな面を見て、伝えていかなければならないと実感した
参加者:
友達と会っても、手話でコミュニケーションができている。手話ができる場があることが楽しい
活動を通じて学ぶことができるのが、手話の表現の豊かさ。例えば「水」という単語を表現する手話は3種類ほどあり、いろいろな動きで表すことができる。
参加者は、聴覚に障害がある人たちと交流を深めながら、手話を覚えることができる。
参加者:
ここで一緒に過ごすと、ろうあ者と交流できる貴重な機会だと思う。参加を続けていると自分自身の障害に対する見方が変わると思うので、良い場所だと思う
秋田市手話研究会・富樫麻紀子会長:
手話は、みなさんもわかっているが、なかなか使う機会がないと思う。それを一人で使える、みんながどこに行っても手話で会話ができるようになってほしい
研究会の設立から約半世紀。聴覚に障害がある人たちとのコミュニケーションの手段になる手話を、より広く、身近にしたいという会員たちの活動はこれからも続く。
(秋田テレビ)