家庭で余った食品を持ち寄ってもらい、生活に困っている人たちのために役立てる「フードドライブ」の活動が、山形市内のスーパーで始まった。物価高騰の影響で支援を求める人が増える中、活動の広まりに期待がかかる。

ヤマザワ11店舗で活動を開始

山形市内の「ヤマザワ」11店舗に設置されたのが、フードドライブの回収ボックス。家庭で余った食品を持ち寄ってもらい、社団法人を通じて生活に困っている人たちに“おすそわけ”される。

スーパー「ヤマザワ」と山形市の社団法人「やまがた福わたし」が協定を締結
スーパー「ヤマザワ」と山形市の社団法人「やまがた福わたし」が協定を締結
この記事の画像(6枚)

ヤマザワと連携するのは、自立支援を必要とする人やひとり親世帯などに、無償で食料品を提供している山形市の社団法人「やまがた福わたし」で、3月28日に協定が結ばれた。この取り組みは、食品ロスの削減にもつながる。

回収の対象になるものは?

松見町店では、レジのすぐ近くに回収ボックスを設置。中を見てみると、日持ちのするレトルト食品や缶詰・お菓子・飲み物など、すでにさまざまなものが寄付されていた。

回収の対象となるのは、「未開封」で「常温保存が可能」「賞味期限が1カ月以上先のもの」などで、食品のほかにもトイレットペーパーやティッシュ・紙おむつなどの生活用品も寄付することができる。ヤマザワの本部が月に2回ボックスの中身を回収し、「やまがた福わたし」に渡すという。

食品を扱うヤマザワ。古山利昭社長は「食品ロスの問題は切っても切り離せない」と話す。

ヤマザワ・古山利昭社長:
少しでも有効に食品が回っていけるようにということを考えた。困っている方への協力ということはみんなでできるんじゃないかと思うので、そういう環境作りをスーパーとしてやっていきたい

「少しでも生きる力となるように」

「やまがた福わたし」によると、物価高騰の影響で2023年1月ごろから支援依頼は増えているという。2023年度の個人からの支援依頼は639世帯で、活動を始めた2016年以降で最も多いという。

やまがた福わたし・伊藤智英代表理事:
少しでも依頼者の生きる力となるように、ぜひおすそ分けいただければと思う

ヤマザワでは、すでに東根・宮城の店舗でフードドライブ活動を行っていて、今後ほかの店舗にも拡大させていきたいとしている。

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
さくらんぼテレビ

山形の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。