合格発表が済むと、急いで準備しなくてはいけないのが制服だ。

物価高のいま、負担が重い制服だが、家計に優しいリユースが人気だ。

学生服のリユースが人気

札幌市北区の新聞販売所。

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店の外には「中古学生服リユース」「学生服を譲ってください」という文字が。

建物に入ると。

「着てみてだけどこっちがいいかな」

「両方着てみたら?」

この春、高校進学を控えた親子。

購入を検討しているのはリユース制服=中古の学生服だ。

「新品をちょっと大きいサイズで買っても身長が伸びると思って」(高校進学を控えた親子)

「全然キレイ。パッと見じゃ(中古だと)わからない」

2年前から中古学生服の販売を始めたこの店。

北区の中学高校をメインに札幌市内約70校の中古学生服、そして学校指定のYシャツやネクタイも含め約1700点を取り扱っている。

「息子と娘の同級生(の親)しか周りにいない状態で、友達から制服を譲り受ける環境がなかった。それなら自分で集めようというのが始めたきっかけ」(道新吉村販売所 田辺麻奈美さん)

思い出が詰まった学生服は捨てるに捨てられないもの。

「『この制服が次の世代につながりますように』という手紙を入れ寄付してくれる人もいる」(田辺さん)

北区の商業施設などに回収ボックスを設置し使われなくなった学生服を寄付によって集めている。

中古学生服の気になる価格は?

「制服(ブレザー)で2500円、これがマックス価格。スカートでマックス価格2000円」

販売している中古学生服は上下そろえて高くても4500円。

文部科学省によると、新1年生の学生服の購入価格は中学校約5万2000円、高校で約6万8000円。

この店では新品と比べ、10分の1以下の価格だ。

こちらはこの春、中学進学を控えた親子。

学校指定のセーターを求めて来店した。

「中古で1000円。頻繁に着るものではないので」(中学進学を控えた親子)

新品だと6000円以上するセーター。

6分の1以下の価格で購入することができた。

そして集めた中古学生服には今ならではの事情が。

コロナ禍でジャージ登校が増え学生服を着る機会が減り、比較的状態も良いという。

「環境にも家計にも優しい事業。次の世代に使ってほしい」(田辺さん)

物価高で出費がかさむ中、中古を上手に活用し財布への負担を減らしてみては?

北海道文化放送
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