コロナ禍の数年間、「結婚式」を挙げることができない夫婦が多く見られた。
5類移行でようやく自由に2人の門出を祝うことができるようになった今、実は以前と少し違う結婚式が注目されている。
「子どもと一緒の結婚式」ウエディングの新たなカタチに迫る。

コロナ禍で延期された夫婦の結婚式

2024年1月、愛媛・松山市である一組の夫婦が結婚式を挙げた。

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新郎新婦と一緒にいるのは、2人の子どもたち。晴れの舞台に広がる家族の笑顔。今、子どもと一緒に挙げる結婚式が増えている。

2023年12月、松山市の結婚式場「松山モノリス」にやったきたのは市内の高岡亮さんと志津香さんと2人の子どもたちだ。この日は1カ月後に迫った結婚式の最終打ち合わせに来ていた。

2019年に結婚した高岡さん夫婦。結婚式を挙げる予定だったが、突如、襲ったコロナ禍で延期を余儀なくされた。その後、一家は長女・華奈ちゃん、長男・蒼空くんを授かり4人家族となった。

新婦・高岡志津香さん:
結婚したのが2019年だから4年くらい経って妊娠とかあって、私は下の子が生まれて絶対歩きよる時に式をしたかったんで。

子どもも一緒「ファミリーウエディング」

コロナ禍の「行動制限」により大きな影響を受けたウエディング業界。こちらの式場も2022年からようやく式の依頼が以前の水準に戻ってきたという。

松山モノリスウエディングプランナー・若林果穂さん:
コロナ期間中にやっぱり断念されて、コロナが明けてやる、やろうと思われる方が数年経って行うって方は増えています。

そんな中、高岡さんたちのようにコロナ禍で式ができなかった夫婦が「子どもたちも一緒」の結婚式を行うケースが増えているのだ。

新郎・高岡亮さん:
子どもがおっての結婚式はまたちょっと特別やと思うので、子どもがおったらできる演出などもあると思うのでそこはやっぱちょっと楽しみかなと。

子どもたちも大役でいい思い出に

いよいよ結婚式当日、4年越しの晴れの席が始まった。今回、2人の子どもたちにはある大切な役割が任せられる。

パパとママの晴れ姿を手を振って見守った子どもたち。その後、チャペルの入り口に誘導され、そこで渡されたのはパパとママの結婚指輪。大切な役割とは2人に指輪を届けるリングガール、リングボーイのお仕事だ。

覚束無い足取りでヒヤッとする場面もあったが無事届けることができた。夫婦は指輪を交換し、出席者の前で結婚を誓った。

続いてウェディングパーティーが開宴。子どもたちの席には塗り絵が用意されるなど、パーティー中に小さな子ども飽きないような工夫が用意されている。

ここで再び子どもたちの出番だ。

「僭越ではございますが、乾杯の音頭を取らせていただきます。それでは皆様ご唱和下さい。せーの、乾杯!」いとこのお姉ちゃんたちの助けも借りながら無事、大役を果たした。

新婦から新郎へのファーストバイトでは、ケーキを顔で受け止めるパパの姿に長女・華奈ちゃんも大笑い!
終始、笑顔があふれるパーティーとなった。

「やってよかった」みんな笑顔に

出席した女性:
自分も同じくらいの子どもが2人いるんですけど重ね合わせてみて、子どもたちも頑張ってるなって思いました。

新婦のお姉さん:
子どもたちにとってもいい思い出になったと思いますし。ちょっとずつ大きくなってまた子どもたちも結婚式挙げられるんだろうなっていうので感慨深い気持ちです。

新婦・高岡志津香さん:
子どもたちが特に頑張ってくれたので終始穏やかな気持ちで終えることができました。

新郎・高岡亮さん:
(結婚式を)やってよかったなというのは絶対。めちゃくちゃ満足してるのでコロナ禍になって正直あきらめてた部分はちょっとあったので。妻のために結婚式挙げさせてあげたかったし、子どもたちも初めてのいい経験ができたと思うので…絶対やったほうがいいと思います。

コロナ禍で様変わりした結婚式のカタチ。
しかし、晴れの席に咲く人々の笑顔は今も変わらない。

(テレビ愛媛)

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