「預けた高級時計が返ってこない」とトラブルになっている、高級腕時計のシェアサービス「トケマッチ」。警視庁は6日、運営会社の元社長の男の逮捕状をとり指名手配した。男は1月下旬に海外に出国していて、今後、国際手配される見通しだ。
警視庁管内だけでも約1億円着服か
腕を組み、カメラを見つめる男。業務上横領の疑いで指名手配された、トケマッチの運営会社「ネオリバース」の元社長、小湊敬済こと福原敬済容疑者（42）だ。
福原容疑者は「トケマッチ」のサービスとして、東京都内に住む男性から預かった高級腕時計のロレックス1本を2024年1月ごろ、無断で大阪の古物商に65万円で売りさばき、着服した疑いが持たれている。
警察は、これまでに全国13都府県で44件の被害届を受理。警視庁管内だけでも、売りさばいて着服した金は約1億円にのぼるとみられている。
「本当に返してほしい。それだけです」
大切な高級腕時計が返ってこない事態に、所有者は不安を募らせる。
「ほんま衝撃でしたね、まさかこんなことになるとは、ちょっと夢にも思ってなかったので、ほんまびっくりしました。本当にとりあえず返してほしいです。もうそれだけです」
また、ロレックス3本、600万円相当を預けていた男性は、「もう返ってくるのか、返ってこないのかわからない。持ち逃げされているのか、何されているのかわからない。すべてわからない。100%返却することを最優先にしてほしい」と訴える。
「トケマッチ」は、一言で言えば、所有者から高級腕時計を預かり、借りたいに人に貸すというレンタルサービスだ。借り手から支払われるレンタル料の一部が所有者に入る仕組みだった。
福原容疑者は海外逃亡中か 被害者「早く捕まれよ…」
しかし、この「トケマッチ」を運営する会社は、2024年1月下旬に突然、サービス終了を発表。
福原容疑者は、サービスを終了したのと同じ時期に、成田空港からUAE（アラブ首長国連邦）のドバイに向かったとみられ、現在は海外逃亡中とみられている。
「ようやく警視庁の方で動きがあって、ゴールではないんですけど、一部実ったなという感じ。世の中悪いことできないんだよっていうところと、もう早く捕まれよというくらいしか……」
福原容疑者の指名手配を受け、被害に遭った男性は今の心境についてこう打ち明けた。
警視庁は今後、国際刑事警察機構（ICPO）を通じて、福原容疑者を国際手配する方針だ。
（「イット！」3月6日放送より）
