昭和49年は「1人」令和5年は「1624人」…これは、福島県内の100歳以上の高齢者の人数。この人数の分だけ、お祝いの形がある…ここまで育ててくれた大切な母親のために、百寿のお祝いをする親子を取材した。
100歳になった母へ 息子の思い
福島市のコンサートホールを訪れたのは、2月3日に100歳を迎えた齋藤歌子さん。寄り添う息子の悟さんは「100歳になった母にお祝いをしたいということと、長い間ずっと苦労をかけて育ててもらった母に恩返しをしたい。どうしても聞かせたい曲がありましたので」と話す。
![齋藤歌子さん(100)と息子の悟さん](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/5/f/700mw/img_5f5aa4da399c3964486e345a3b24029774255.jpg)
高校卒業を機に、親元を離れ関東で暮らし始めた悟さん。23年前に父親を亡くしてから、歌子さんに寂しい思いをさせたくないと福島市の実家に戻った。
![恩返しの気持ちを込めてコンサートを企画](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/5/a/700mw/img_5abccfbe9778915042cd02f50e560cc572502.jpg)
歌が大好きな歌子さん
福島県柳津町に、10人兄姉の末っ子として生まれた歌子さん。幼少の頃、家計の負担を軽くするため奉公に出されたり、戦争で1人目の夫を亡くしたりと苦労の多い人生を歩んできた。老後は、近所の人と毎日カラオケに行くほどの歌好きだという。
![奉公や夫との死別…苦労の多い人生を歩む](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/d/2/700mw/img_d2bbc5029e6935932d8b3e2a1326827c72643.jpg)
愛燦燦
今は、介護施設に入所し寝たきりの歌子さん。そんな母のために、悟さんにはどうしても聞かせたい曲があった。それが、美空ひばりさんの「愛燦燦」。テレビで流れると、釘付けになっていたという歌子さんが大好きな曲。
![息子・悟さんが聴かせたかった「愛燦燦」](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/7/6/700mw/img_76b0c14102c588c5f9042ff24edff5e775570.jpg)
息子の悟さんは「どんなに恩返ししようとしても、返せるものではないとは思っておりますけども、出来る限りの恩返しはしたいと思って。この先も、まだまだ感謝を、恩返しを続けたいと思っております」と話した。
![これからも恩返しを続ける](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/1/e/700mw/img_1e9c70737da91457d77c1cc2a346f7b082482.jpg)
「よかったね。100歳、おめでとう。頑張ったね、ありがとう」
この日、歌子さんが話すことはなかったが、悟さんの気持ちはきっと届いたはずだ。
(福島テレビ)