凄惨な放火殺人事件の判決が、2月15日に言い渡される。

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自宅に放火し、小学生のおい2人を殺害した罪に問われ、死刑を求刑されている男が“恨みの言葉”を発し続けた裁判に、2人の両親は向き合ってきた。そして判決を前に思いを語った。

■野球が大好きで仲の良い兄弟

亡くなった兄弟の父親:かわいい、元気いっぱいの侑城(ゆうき)と眞輝(まさき)を返してほしい。幸せだったあの日に戻りたい

 無職の松尾留与被告(53)は2021年、稲美町の自宅にガソリンをまいて火をつけ、同居する甥の松尾侑城くん(当時12)と眞輝くん(当時7)を殺害した罪に問われている。

侑城くんのビデオメッセージ(当時小学4年生):お父さんお母さん、僕を生んでくれてありがとう。僕の将来の夢はプロ野球選手です。頑張って練習をたくさんするので、相手になってください

2人とも野球が大好きで、仲のいい兄弟だった。

亡くなった兄弟の父親:眞輝の方が運動神経がいい。野球のセンスも眞輝の方があるみたい。根性とか、なんでも挑戦するのは侑城の方で、両方ともAB型。僕と妻の半分半分

■留与被告の異常な行動に防犯カメラ設置すると「人間扱いされていない」

留与被告は、妹夫婦と、その子どもの侑城くん、眞輝くんと共に5人で暮らしていた。しかし、次第に留与被告が心を閉ざすようになった。

亡くなった兄弟の父親:おとなしいけど、少なからず言葉は交わしていた状態で、僕らも冬になれば神戸のルミナリエとか、家でBBQとかも一緒にしていた。半年満たないうちに、被告の方から避けるようになって、子供に対しても罵声を浴びせるようになったので、子供らは自然と距離を置くようになった

両親は、留与被告が無断で自分たちの部屋に入るなど、異常な行動が目立つようになったことから、安全のため家の中に防犯カメラを設置。裁判の中で留与被告は、「人間扱いされていない」と不満が募り、犯行に及んだと主張した。

■「あいつらの一番大事なものを奪って、俺の苦しみを分かって」身勝手な犯行理由

両親ではなく、なぜ子どもを殺害したのか。留与被告が語った動機は身勝手なものだった。

松尾留与被告:あいつら(妹夫婦)の一番大事なものを奪って、俺の苦しみを分かってもらいたかった

検察側は「残虐な対応で計画性も認められる」などとして、留与被告に死刑を求刑している。

■2人に対して謝罪してほしい

両親は、2人の子供からもらった手紙を、今も大切に持っている。

亡くなった兄弟の母親:この子らのために頑張って、嫌なことも忘れられるじゃないですか。こういう手紙を見ていたら。夕方に仕事行っているから、その分寂しかったんやろうね

亡くなった兄弟の父親:毎日、侑城と眞輝の前で、その日の出来事を報告するんですね。その時に、心の中で侑城と眞輝が嘆き叫ぶ声が聞こえるんです。『おっちゃん、何でこんなひどいことするの。僕らに謝って』『パパとママの元に帰りたい。お友達の所に行って一緒に遊びたい、会いたい』心の中で2人の叫びが聞こえてくる」

裁判を傍聴してきた両親は、留与被告の心からの謝罪を望んでいる。

亡くなった兄弟の父親:自分がしたことに対して、目的が達成されたとか、2人に対しての謝罪がないという時点でもう極刑しかない。とにかく被告人が命ある限り、心から侑城と眞輝に謝ってほしい。自分の犯した罪を背負いながらいてほしい

 判決は2月15日午後に言い渡される。

(関西テレビ「newsランナー」2024年2月14日放送)

関西テレビ
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