7月26日(日)、北アルプスでは雷雨や強風など悪天候の影響で遭難が相次いだ。1人が心肺停止とみられているほか、落雷によるけが人が出るなど、計6件、7人が遭難した。長野県警は「事前に天気予報を確認するなど情報収集をしっかり行い、悪天候が予想される場合は登山を控えてほしい」と注意を呼びかけている。
60代男性が心肺停止の状態
北アルプスの白馬岳に向け、15人パーティのツアーで登山をしていた60代の男性が意識を失い倒れ、心肺停止とみられている。
警察によると、男性は26日、白馬岳に向け登山中、標高約2750メートルの登山道で意識を失い倒れた。
他の登山者から「登山道で男性が倒れている」と長野県山岳遭難防止常駐隊員に通報があり、隊員から午後0時20分ごろ、大町警察署に連絡があった。
常駐隊員と遭対協が出動し、午後0時半ごろ、男性を付近の山小屋に収容したが、心肺停止とみられ、警察がヘリで救助しようと活動している。
同じツアーに参加の61歳男性も遭難
また、同じツアーに参加していた東京都あきる野市の61歳の男性も遭難し、救助された。
26日午前11時40分頃、白馬大雪渓上部の小雪渓の標高2700メートル付近を通りかかった登山者から「雨に打たれて震えている登山者が助けを求めている」と110番通報があった。
山頂近くの山小屋にいた長野県山岳遭難防止常駐隊と長野県警の山岳遭難救助隊が現場に向かい、疲労で行動不能になっている男性と合流して、午後4時過ぎに同行下山して救助した。男性にけがは無い模様だ。
通報時は強い雨が降っていたとみられるが、男性の周囲にツアー参加者とみられる登山者は見当たらなかったという。
15人パーティのツアーは26日、長野県白馬村の猿倉登山口から白馬岳を目指して入山したという。
「雷に打たれた」直後に意識失う
北アルプス燕岳で登山をしていた男性が落雷により、やけどを負い、救助された。
遭難したのは、長野県安曇野市の53歳の男性。
警察によると、男性は26日午前11時ごろ、燕岳の山頂付近で雷鳴を聞いた直後に意識を失ったが、数分後に意識を戻し、自力で付近の山小屋に移動した。
山小屋の従業員から「男性が雷に打たれたと言っているが、どうすれば良いか」と消防に通報があった。
男性は医師の応急処置を受け、経過観察したが、自力下山が困難とみて、救助を求めたという。
27日朝、安曇野警察署山岳遭難救助隊員と北アルプス南部地区山岳遭難防止対策協会救助隊員が出動し、午前8時10分ごろ、長野県警のヘリコプターで男性を救助し、大町市内の病院に搬送した。
男性は雷に打たれたとみられ、右足のかかとにやけどを負ったという。
中国籍の2人が体調不良
26日、北アルプス白馬岳に向け登山をしていた中国籍の男女2人が体調不良により行動不能となり、翌27日、長野県山岳遭難防止常駐隊員が同行下山した。
遭難したのは、いずれも中国籍で65歳の男性と64歳の女性。
警察によると、2人は25日、4人パーティで猿倉から入山し、26日、白馬鑓温泉から白馬岳に向け登山中、体調不良により行動不能となった。
同行者が「2人が動けなくなった」と近くの山小屋に救助を求め、長野県山岳遭難防止常駐隊員から午後2時頃、大町警察署に通報があった。
常駐隊員と北アルプス北部地区山岳遭難防止対策協会救助隊が出動し、午後2時半ごろ、2人を付近の山小屋に収容した。
警察によると、山小屋に着いたときは、2人は震えて会話ができない状態で、低体温症の疑いがみられたが、その後、会話ができるまで快復したという。
27日、長野県山岳遭難防止常駐隊員が2人に同行して下山し、午後3時前に救助したという。
2人は疲労しているものの、けがはない模様だ。
58歳男性が縦走中に滑落
北アルプス白馬岳から白馬鑓温泉へと縦走していた男性が足を滑らせて滑落し、ヘリコプターで救助された。
遭難したのは、千葉県松戸市の58歳の男性。
警察によると、男性は26日、友人と2人で白馬岳から白馬鑓温泉へ縦走中、標高約2200メートルのところで、スリップして滑落した。
男性は付近の山小屋まで移動したが、自力で下山するのが困難なことから、警察に救助を求めたという。
27日朝、長野県警のヘリコプターが出動し、男性を救助して、大町市内の病院に搬送した。男性は左足をけがしたという。
男性は友人と2人で25日から2泊3日の予定で猿倉から白馬岳に入山していた。
61歳女性「鎖場で転倒し負傷した」
北アルプス白馬岳へ向けて登山をしていた女性が転倒し、けがをして、救助された。
遭難したのは、栃木県佐野市の61歳の女性。
警察によると、女性は26日、9人パーティのツアーで白馬岳へ向けて登山中、標高約2300メートルの白馬鑓温泉付近でスリップして転倒した。
午後1時ごろ、ツアーの添乗員から「女性が鎖場で転倒し、右手を負傷した」と110番通報があった。
添乗員が女性に付き添い、付近の山小屋まで移動したが、自力で下山することが困難とみて、救助を求めたという。
27日朝、長野県警のヘリコプターが出動して、女性を救助し、大町市内の病院に搬送しました。女性は右の手首をけがしているという。
女性は2泊3日の予定のツアーに参加し、9人パーティで25日に猿倉から白馬鑓ヶ岳に入山していた。
県警「天気予報の確認を」
7月26日(日)、北アルプスでは悪天候の影響で6件の遭難が相次ぎ、1人が心肺停止とみられる。落雷によるけが人、低体温症の疑い、スリップによる滑落などで登山者が救助された。
長野県警は「事前に天気予報を確認するなど情報収集をしっかり行い、悪天候が予想される場合は登山を控えてほしい」と注意を呼びかけている。

