京都アニメーション放火殺人事件の裁判員裁判で、25日、京都地方裁判所で死刑判決を受けた青葉被告の弁護人が控訴したことが分かった。
青葉真司被告(45)は5年前、京都アニメーションの第1スタジオに火をつけ、36人を殺害した罪などに問われていた。 25日の判決で、京都地裁は青葉被告の責任能力を認めた上で、「人命の尊さを全く省みずに、36人の被害者の生命を奪った罪の責任は極めて重い。死刑を回避しうる事情を見出すことはできない」として死刑を言い渡した。

京都地裁は、青葉被告の弁護人から死刑判決を不服として、26日付で控訴の連絡があったことを明かした。
裁判で弁護側は、青葉被告は重度の妄想性障害だったとして「心神喪失によって無罪、もしくは心神耗弱によって減刑されるべき」「死刑が選択されるべきではない」と主張していた。
■遺族は「やっぱりと思いました…」
遺族の受け止めは…

控訴を受け、事件で犠牲となった石田奈央美さんの母親は以下のように話した。
石田奈央美さんの母親:さっき控訴したと聞きました。やっぱり控訴したなと思いました。驚きはないです。ようやく死刑判決が下って安心したところで、今日の朝、奈央美とお父さんに、死刑判決になったよって報告したばっかりなのに。翌日に控訴なんて。また、判決が確定するのに、ものすごい時間がかかるんでしょうね。こればっかりはどうしようもない、そんな思いです。控訴を取り下げてほしい思いはあるけど、もうしょうがないんやろうね。残念です。

また、事件で犠牲となった寺脇(池田)晶子さんの夫は、判決翌日に控訴したことに疑問を呈した。
寺脇(池田)晶子さんの夫:(青葉被告は)判決に関しては受け入れていたような気が僕はしています。控訴する必要があったのか、なかったのか。青葉さんにも弁護人さんにも、本当に考えてほしい。