居眠り運転で日本人2人を死なせ禁錮刑のアメリカ人が、本国への移送直後に仮釈放された。さらに、アメリカ議員が日本に謝罪を求めるという事態になっている。
居眠り運転で2人死亡させたアメリカ人男性が仮釈放
日本で禁錮3年の実刑判決を受けた、アメリカ人男性のリッジ・アルコニス元海軍中尉。
この記事の画像(10枚)元中尉は、2021年に居眠り運転で駐車場に突っ込み、2人を死亡させたとして逮捕された。
裁判では禁固3年の実刑判決を受け服役。しかし、アメリカへの移送後、突然仮釈放され、家族と再会を果たしたのだ。
突然の仮釈放に、息子を失った遺族は「悲しいことは間違いないよね」と失望している。
「あまりにも早すぎる」移送から約1カ月
一体、何が起きたのか?
これまで元中尉の家族らは、アメリカへの身柄の移送を日本政府に求めるよう、バイデン政権に訴えてきた。
そして、2023年12月、“受刑者移送条約”に基づき、アメリカで残りの刑を執行するため、受験者の身柄をアメリカに移送。ところが、アメリカ移送から約1カ月という異例の早さで仮釈放されたのだ。
フジテレビ報道局の平松秀敏編集長は、この早さに疑問を呈す。
フジテレビ報道局 平松秀敏編集長:
本当に信じられないというか、あまりにも早すぎる。(アメリカ側が)仮釈放するために身柄の移送を求めたと、そういう印象を受けざるを得ない。
米議員がSNSで日本に謝罪を要求
さらに、アメリカ共和党のマイク・リー上院議員は、SNSで事故の原因について「過失ではなく病気によるもの」と主張し、日本に謝罪を求めた。
Japan owes the family―and the U.S―an apology.
(日本は彼らの家族 そしてアメリカに謝罪すべきだ)
マイク・リー上院議員 SNSより
この投稿に、残された遺族は憤りを隠せないでいる。
亡くなった男性の父親:
そんなこと言ったら怒るわね。親より先に子どもが死んだのだから、悲しいに決まってるじゃん。(事故が)なかったら我々も普通の生活があったんだから。
条約に基づく移送だったものの、あまりに突然の仮釈放は、制度そのものを揺るがすものとなっている。
(「イット!」1月19日放送より)