能登半島地震で新潟県内にも被害をもたらした津波。糸魚川市の海岸には地震発生から10分未満で第一波が到達していた可能性があることが専門家の分析でわかった。迅速な避難の重要性が浮き彫りとなっている。
上越市の津波「高さは2mに及んでいた」
上越市直江津地区の海沿いの公園は津波で流されてきたとみられる木屑や泥に覆われ、壊れたフェンスも流されていた。

こうした津波被害の跡について調査していたのは、長岡技術科学大学の犬飼直之准教授だ。

上越市などに大きな被害をもたらした津波。
市内を流れる関川の河口に設置されたカメラには地震発生の約20分後に津波が押し寄せ、勢いよく川を遡上する様子が捉えられている。

上越市内には気象庁の津波の観測地点はないが、犬飼准教授は「上越市直江津地区に押し寄せた津波の高さは2mに及んでいたと推定される」と指摘。
糸魚川市 地震発生から8分ほどで津波到達
さらに今回、日本海側の断層で発生する地震津波の特徴が改めて浮き彫りになったという。
「日本海側の地震は震源が陸地に近いことから、陸地に到達する時間が短いという特徴が挙げられる。糸魚川付近が特に到達時間が早くて10分前後くらいで第一波が到達した」

現地調査の結果や地形データなどを基に今回の津波の伝わり方をシミュレーションしたところ、県内で最も津波の到達が早かったのは糸魚川市で地震発生から8分ほどで第一波が到達したとみられるという。

「水深が深ければ津波が早く、水深が浅ければ進むスピードが遅くなる。糸魚川や能生の海底地形は海岸から出てすぐ水深が深くなっているため、津波の進行速度が速く、到達時間が早くなった」
強い揺れ感じたらすぐに避難を
震源の位置によって県内への到達時間はさらに早まるという津波。
一方で地域住民は「渋滞しているし、ほんの少ししか車が動かなくて怖いということはみんなで話している」と避難の難しさを口にする。

犬飼准教授は発生する前の備えの大切さについて訴える。
「地震が発生してから津波の情報を見て、避難を開始するのでは避難できる時間がとても短くなる。日本海での震源域が陸地に近いと思われる海域では、まず強い揺れを感じたらすぐに避難を始めてほしい」
(NST新潟総合テレビ)