防衛省は18日、自衛隊の人的基盤の強化に向けて、新入隊員の頭髪基準を4月から緩和すると発表した。男性に丸刈りを推奨しているルールを廃止する。
新入隊員の髪形の基準については、現在、配属される教育部隊が個別に定めていて、男性は丸刈り、女性はショートヘアなどを推奨している。
公立高校でも髪形に関する過度な制約を見直す動きが出ていることを踏まえ、今回、男性の新入隊員に丸刈りを推奨するなどの基準を緩和し、統一する。
女性の長髪についても、装具装着の妨げにならず、制服を着用した際は一つにまとめることを条件で容認する。
また、サイバーなどの専門分野で、高度な知識を持つ人材の獲得に向けて、「特定任期付自衛官制度」を新設し、最長5年間の任期で、事務次官や統合幕僚長の年収相当額の範囲内で給与を支給可能とする制度を導入する。
防衛省は去年7月、有識者から自衛官の処遇改善を求める報告書の提出を受け、具体策を検討してきた。
木原防衛相は、有識者を交えた会議で、「隊員1人1人が働きやすい環境をつくること、そしてこれから国防を担う優秀な人材を確保していくことは防衛大臣としての私の使命だ。先頭に立って人的基盤の強化を進めていく」と強調した。