史上最年少の10歳で難関国家資格とされる「宅建士」の試験に合格した大阪の“スーパー小学生”がいる。一体、どんな勉強をしてきたのだろうか?
■10歳という史上最年少で「宅建士」に合格した小学4年生

大阪市城東区に住む水落さん一家。夫婦と子ども3人の5人家族だ。
父・水落孝行さん:なんで眼鏡(フレーム)ないの?
水落孝心くん:友達と遊んでいたら折れた。
彼こそが10歳という史上最年少で「宅建士」に合格した小学4年生の水落孝心くん(10)。どんな勉強をしてきたのだろうか?

水落孝心くん:これはいろいろな問題書いてある、10周くらいしました、この本を。
(Q.これは何書いてあるの?)テキストに書いてあった重要な表を全く写しています、こちらは『用途制限』を書いてあって、どこに(施設を)建てられるかとか。これは『借地権』のテキスト。
(Q.借地権って何ですか?)土地を借りるときに設定する権利です。
宅地建物取引士、通称「宅建士」は、土地や建物の取引を行う際に必要となる国家資格。およそ29万人が受験した2023年10月の試験の合格率は17%、合格者の平均年齢は35.6歳と難関だったか、孝心くんは“一発合格”を果たした。
最年少合格ポイントその1「スケジュールをたてること」

水落孝心くん:これは、お父さんが組み立てたスケジュールですね。きょうはこれやれとか。(Q.この数字は?)勉強を何分やったかですね。
夏休みの勉強時間はなんと5時間を超える日も…。普段の平日は、学校から帰って公園で遊ぶ時間もしっかり確保。そのうえで夕食までひとりで勉強し、その後帰宅したお父さんとも勉強していた。
最年少合格ポイントその2「四択問題を解く時"選んだ理由"を明確に」

宅建の試験は四択のマークシート方式で行われるが、孝心くんによると、その回答を選んだ理由をハッキリと書き出すのがポイントだそうだ。
水落孝心くん:ここの文字は理由です。その後に、これは何で間違えたかとか、これはほんまに意味わかってんのかとかを、お父さんと一緒に答え見つつ考えた。
父・水落孝行さん:法律って、頭も痛くなりますし、勉強したらしんどい。ただそれでも何回聞いても辞めるっていうことは一回も言わなかった。
20本以上のペンを使い切るなど部屋にはその努力を物語る跡が残っている。
水落孝心くん:(Q.辛いなとか諦めようかなとか思った時とかは?)ありました、ありました。結構何回もあって『また勉強か』とか思った時は何回もあったんですけど、まあ、そこで終わったらまあもったいないんで、最後までやりました。
宅建士の勉強を始めたきっかけは司法書士をしている父・孝行さんがくれた『こども六法』という本。
水落孝心くん:小さいころから読んでいて。書き写していって、条文を。法律が好きになりました。民法が好きです。民法は普通の平等、平等にするための法律が決められているので。

民法が試験科目に含まれることから、宅建士の勉強を2022年の夏から始めた。史上最年少の合格という「日本一」の偉業を成し遂げた孝心くんだが、宅建士の試験会場には阪神のユニフォームを着ていくほど、野球が大好きな小学生。
水落孝心くん:(Q.野球するのと宅建士の勉強、どちらが好き?)それは野球をすることですね。
(Q.野球選手になりたいとか?)いや、それは無理だなと自分で思ってるんで。法律を生かせるその仕事はまあ、司法書士と、あと弁護士ぐらいしかないんで。司法書士か弁護士かなと思ってます。
史上最年少の10歳で宅建士に合格した孝心くんはすごい努力をした。小学生らしい一面もあり、「ゲームは1日30分まで」「合格したら、大好きな阪神タイガースの“甲子園球場の年間チケット”を買ってもらう」など、お父さんと約束していたそうだ。
宅建士の他にもそろばん、英検、漢検などさまざまな資格を持っていて、1月末にはファイナンシャルプランナー3級の試験にお父さんと挑むというだ。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年1月16日)