能登半島地震で最大震度5強を観測した富山県内の観光への被害が徐々に大きくなっている。1月10日時点で宿泊施設の損失額は3億円に迫る金額となっていることが16日の知事定例会見で明らかになった。

「10日間で3億円近くの損失」

1月10日までに富山県が行った284の宿泊施設への聞き取り調査で、回答のあった1127の施設で2万1372人のキャンセルが発生し、損失額は2億9632万円に上っている。

被害が大きかった氷見市以外で、通常通り営業している黒部市の宇奈月温泉や富山市、高岡市でもキャンセルが多く発生していることから、余震と見られる地震が相次ぎ県外客が旅行先として避けているとみられる。

これに対し新田知事は「県内の観光地も元気に営業を再開、継続している。大変なときだからこそ営業している施設を利用することが富山県の応援になる。どうか活用いただければ」と呼びかけた。

「住宅被害は3500件近くに」

能登半島地震による富山県内の住宅被害の件数は、舟橋村を除く全ての市町村で、合わせて3475件と前日から229件増加。(16日午前9時時点)

避難所は氷見市と高岡市の5カ所で開設されていてあわせて54人が避難しており、氷見市では依然として一部の地域で水道施設が復旧しておらず、260世帯で断水し、520世帯では通水しているものの、飲み水としては使用できない状態が続いている。

(富山テレビ)

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