「せんせ~い!おはようございます」。12日午前8時、石川・珠洲市に響いた元気な声。空には鮮やかな虹がかかっていた。

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13日に迫った、大学入学共通テスト。被災した受験生たちは、貸切バスで試験会場の金沢市に向かうために集まっていた。

受験生:
頑張りたいなと。もうここまできたのでやるしかない。

受験生たちは先生とグータッチを交わして検討を誓い、バスに乗り込んだ。

入試直前の地震で生活が一変

元日を襲った大地震は、入試直前の受験生たちの生活を一変させた。

受験生 堂前和海さん:
(被災から)3日か4日くらいに“そういえば受験だ”って。

能登町で被災した、堂前和海さん。避難所ではトイレに水を流すバケツリレーに参加するなど、受験を控えた身でありながらも、積極的に手伝いをしてきた。

受験生 堂前和海さん:
諦めるわけじゃないですけど、最悪受験は来年でもできるので。

Q.勉強道具は持ってきている?
受験生 堂前和海さん:
きのうはあったんですけど、今1冊だけ、参考書。

避難所の片隅で受験勉強を重ねた堂前さん。そして12日の朝。

受験生 堂前和海さん:
今までやってきたことを信じて、1点でも多く取れるように頑張ります。

家族に見送られ、会場の金沢市に向かった。

受験生に望ましい食べ物は「栄養バランスの整った温かい物」

支援物資頼みの避難所生活では、受験生の食生活も乱れがちだ。

KYBクリニック 医師 金子俊之さん:
受験シーズン非常に寒いので、栄養バランスの整った温かい物。具体的にはカレーやシチューなどを召し上がっていただくと、自律神経が整ったり、集中力も増しますので、望ましいと思います。

珠洲市からバスで金沢市に向かった受験生たちは、午後2時前に宿泊先のホテルに到着した。試験会場を下見するなどして、心を整え、あとは13日からの本番を待つばかりだ。

受験生:
家族とかいろんな方に支えられてきた分、楽しんで全力でテストに臨みたいと思います。
 (「イット!」1月12日放送より)

<フジネットワーク サザエさん募金>能登半島地震救援

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