能登半島地震の被災地への支援の動きは長野県内でも広がっている。11日、山ノ内町などが名前をきっかけに、観光連携を進めている石川県志賀町の避難所に温かいきのこ汁や足湯を届けた。

(※外部配信先では動画を閲覧できない場合があります。その際はFNNプライムオンライン内でお読みください)

少しでも温まってほしい

信州産のブナシメジやエノキダケがたっぷり入った「きのこ汁」。振る舞われたのは石川県志賀町の支所に設けられた避難所。

避難している人は、「涙が出る」、「温かい食品はなかなか食べる機会がなかったので、きょう作っていただいてありがたい」などと、支援への感謝の気持ちを口にする。

きのこ汁
きのこ汁
この記事の画像(7枚)

山ノ内町と志賀高原観光協会、渋温泉旅館組合の有志が避難者を支援しようと、具材や水など材料を持ち込み、600人分を用意した。

山ノ内町危機管理課の担当者は、「現地はとても寒い時期ということで、少しでも皆さんに温まってもらいたいという思い」と話す。

きのこ汁600人分を用意
きのこ汁600人分を用意

「山の志賀」から「海の志賀」へ

能登半島地震で、石川県内では死者が215人、安否不明者は26人に上り(13日午前9時時点)、現在も懸命の捜索が続いている。

震度7を観測した志賀町でも建物や道路の被害が相次ぎ、2人が死亡した。今も町内14の避難所に800人余りが避難している。

志賀町でも建物や道路の被害が相次いだ
志賀町でも建物や道路の被害が相次いだ

国内有数のスノーリゾート「志賀高原」を擁する山ノ内町。

同じ「名前」を持つことから「山の志賀」と「海の志賀」で観光連携を図ろうと、数年前から志賀町と交流を進めてきた。

「山の志賀」と「海の志賀」
「山の志賀」と「海の志賀」

「気持ちいい、出たくない」

山ノ内町ならではの温かい支援は他にもー。

用意されたのは足湯。渋温泉の源泉3トンを保温機能のあるタンクで運んできた。

避難している人は、「気持ちいい、出たくない」と、笑顔を浮かべた。

避難所で生活する人
避難所で生活する人

志賀町では断水が続き、被災者は厳しい避難生活を強いられている。

町などは、他にリンゴやカップ麺などの物資も届けていて、今後も支援を続けることにしている。

山ノ内町危機管理課の担当者は、「皆さんにどういったニーズがあるか、お伺いした中で、第2弾、第3弾という形で支援していきたい」と話す。

リンゴやカップ麺などの物資も届けている
リンゴやカップ麺などの物資も届けている

(長野放送)

長野放送
長野放送

長野の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。