熊本県内各地で開かれた二十歳を祝う式典の参加者が生まれたのは、2003年4月2日から2004年4月1日。20年前の熊本のニュースを振り返る。

様々な災害を経験し語り継ぐ存在に

二十歳の若者が生まれた2003年7月、水俣市では土石流災害が発生。山あいに暮らしていた19人が犠牲となった。崩れた土砂は扇形に広がり、上空からも倒壊した家屋の破片が所々に見られた。

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2024年1月1日に北陸地方で発生し、今も被害が拡大する『能登半島地震』。
予防的避難をはじめとする早め早めの防災対策や避難行動は、失われた尊い命が残した大切な教訓だ。
新成人たちは小学生で発生した東日本大震災、中学生で経験した熊本地震など自然の脅威を未来に語り継ぐ存在でもあるのだ。

一方、この年明るいニュースで県民を沸かせたのは陸上の末續慎吾選手、当時23歳。
世界選手権200メートルで3位に入ると末續フィーバーが巻き起こり、当時3人目となる県民栄誉賞が授与された。当時、末續選手は「陸上を始めてからきょうが一番大きな賞状だと思います」と喜びを語った。

全国に衝撃を与えたニュースも

2003年11月、熊本・南小国町のホテルが国立ハンセン病療養所菊地恵楓園の入所者の宿泊を拒否していたことが発覚。

その後廃業したホテルに対して非難が相次いだ一方で、入所者に対する言われなき誹謗中傷は、差別の解消などほど遠い偏見の現実を社会に突きつけたのだ。

また、年が明けて2004年3月13日には、九州新幹線新八代から鹿児島中央間が部分開業。
新八代駅では八代亜紀さんが1日駅長を務め、多くの乗客が降り立った。

着工から13年。2011年の全線開業を経て、交流人口の増加につながる南九州をつなぐ大動脈として成長した。

(テレビ熊本)

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