働き方改革と言われて久しいが、仕事の休みを十分に取れているだろうか?
そんな中で株式会社ドワンゴは、2024年1月1日から「記念日休暇」という新しい休暇制度を導入するという。
「記念日休暇」は、同社の取締役COOの栗田穣崇さんがX(旧Twitter)で導入の報告を投稿し注目を集めていた。
これは有給休暇を1日増やし、自分や家族の誕生日はもちろん、推しのイベントやゲームの発売日などを事前に申請して、上長の承認を得れば休みが取得できる制度で「何の記念日か」は不問だそうだ。

ドワンゴは2024年より「記念日休暇」制度を導入します!2024年1月1日より有給休暇を1日増やし、その1日は自分の誕生日や家族の記念日など、親族の記念日に限らず、推しの誕生日やゲーム発売日など、自己申告で記念日のために使用可能です なお、記念日の内容について上長への報告義務はありません
この制度導入の狙いについて、栗田さんはXで次のように説明している。
各種の記念日は通常の有給休暇を使って充てても構わないのですが、記念日休暇をあえて設置することで、もっと気軽に社員が休みを取りやすくする環境をつくることが導入の狙いです
「あ、そんなことを理由にしても休んでいいんだ」という気づきを持ってもらう感じです
これに対しXユーザーは「牛丼記念日で休むのもいいってコト?!」などと突っ込み、栗田さんもすかさず「いいよ」と即答している。
社員は嬉しいとても良さそうな制度だと思うが、実際、本当にどんな記念日でも休みが取れるのだろうか?また、そもそもなぜ有給を増やすことになったのか?ドワンゴ広報の担当者に聞いた。
純粋に「楽しみな休暇を作りたい」との想い
――どんな日でも休める?休めない日は全くない?
事前に会社として休めない日を設定はしていませんが、通常の有給休暇と同様ですので、基本的には仕事へ大きな支障がないよう各自調整をしていただきます。
――なぜ「記念日休暇」という有給を1日増やすことになった?
有給休暇を含め「休み」というと、体調不良などポジティブなイメージが持たれにくく、家の用事などで消耗されることも多いので、もっと純粋に楽しみな休暇を作りたいという想いから導入しました。
また、休む人が楽しみな気持ちになるだけでなく、周りの人も「おめでとう」や「楽しんでね」などポジティブなメッセージで休みに送り出してあげられるような環境を生み出せたらと考えています。(任意で、上長やメンバーに何の記念日で休みを取るか、共有いただく予定です。)

――ドワンゴにはこれまで、他にはない変わった休暇制度はあった?
特にございませんでした。
――有給休暇を取得する人の割合は平均と比べて多いの?
昨年度の有給消化率は74%で、厚労省発表の62.1%(令和5年就労条件総合調査 労働者1人平均年次有給休暇の取得状況)を上回る数値となっています。
ドワンゴでは以前から、GWやシルバーウィーク、お盆時期などに「プラスワン休暇推奨日」を年間12日程度設定しており、積極的な有給休暇推進とそれによる心身のリフレッシュ、ワークライフバランスの向上を日頃から呼びかけています。
社員「推しの誕生日に休暇を取るのが今から楽しみ」
――「記念日休暇」について社内の反応は?
「良い制度」「積極的に活用していきたい」「家族の誕生日が1月にあるので早速使いたい」「推しの誕生日に休暇を取るのが今から楽しみ」などポジティブな反応をいただいています。
――「記念日休暇」は例えばどんな日に使いたいと思っている?
私自身ではないですが、以下活用などを想定されています。
・自分の誕生日
・家族のイベント(誕生日、結婚記念日、入学式など)
・ドワンゴに入社した日
・推しの誕生日、デビュー記念日
・ゲームの発売日
など

なお「記念日休暇」が導入されるのは年明けからだが、申請はすでにできるようになっている。
たしかに普通の「有給休暇」より「記念日休暇」のほうが気兼ねなく、好きな目的で休みを取れそうだ。もしあなたの職場に「記念日休暇」が導入されたらどんな日に休みたいだろうか。