アサヒグループ食品が2024年1月、月経関連症状の軽減を期待できる機能性表示サプリを発売する。女性ホルモンの分泌を調整する独自の乳酸菌「CP2305ガセリ菌」が配合され、女性ホルモンの分泌量に作用し症状を改善する機能があるという。

“PMS軽減”で月経をサポート

月経に関する機能性表示のサプリメントを発売し、フェムケア市場に本格参入するアサヒグループ食品。

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月経前の一時的な晴れない気分や眠気の軽減が期待できる、日本で初めての機能性表示食品のサプリメントを2024年1月発売すると発表した。

配合されているアサヒ独自の乳酸菌「CP2305ガセリ菌」は、女性ホルモンの分泌量に作用し症状を改善する機能があるという。

アサヒグループ食品DM部・藤澤侑衣さん:
ターゲットは20代から30代の女性をメインにしている。自分の体調を不調に感じる時が増えるとか、そういった方に向けた商品にしたいと思い発売する。

また近年、フェムケア市場が伸びていることも今回の商品化につながったとしている。

保険診療による治療が可能 つらいときは受診を

「Live News α」では、産婦人科専門医で4人のお子さんを育てる母でもある稲葉可奈子)さんに話を聞いた。

堤礼実キャスター:
女性の悩みに寄り添うサプリメント。稲葉先生はどうご覧になりますか。

産婦人科専門医・稲葉可奈子さん:
月経前症候群=PMSというのは、生理の前の数日から1週間にみられる症状で、気分の落ち込みやイライラ、さらには頭痛や不安感などの症状がみられることがあります。このPMSの症状のうち、もやもや感や眠気などに今回のサプリは有効ということで、すぐに受診はできない方でも、ひとまずサプリを試してみることで、もしかしたら症状が軽減されるかもしれません。ただ、サプリでは症状が軽減しない場合や軽減してもつらいという場合は、我慢せずに産婦人科で相談していただきたいと思います。

堤礼実キャスター:
どこまでがセルフケアで対応できて、どこからが病院で診てもらうべきなのか、その境について悩んでいる方も多いかもしれませんね。

産婦人科専門医・稲葉可奈子さん:
9割以上の方が、なんらかのPMS症状を感じたことがあり、約8割の方がPMSの症状が日常生活に影響しているという調査結果もあります。これは自分でコントロールできるわけではありません。生活習慣に気を配っているから症状が軽いとか、セルフケアがなってないから症状が重いとかではなく、自分のせいではなくあくまでホルモンのしわざです。
PMSは保険診療による治療ができますし、それによって、生きやすさなどが改善される方は多いです。セルフケアで改善する場合は、もちろんそれでよいのですが、自分の努力でなんとかしないと…というセルフケアの呪縛にとらわれず、しんどい場合は産婦人科を受診していただければと思います。

生理周期をコントロールし毎日を快適に

堤礼実キャスター:
毎日を生き生きと暮らす。これは大切なことですよね。

産婦人科専門医・稲葉可奈子さん:
よく、月経随伴症状による労働損失が約4900億円と言われますが、労働損失だけでなく女性ひとりひとりのプライベートも損失しているということです。ホルモンにふりまわされて、我慢したり、パフォーマンスが下がってしまうのはもったいないことです。生理周期はもっとコントロールしてよくて、コントロールすることで、女性ももっと毎日快適に過ごすことができます。

堤礼実キャスター:
季節や年齢によっても体は変化しますし、自分の心身の健康を管理していくという意味でも、サプリや医療機関などを上手く利用していけるといいですね。
(「Live News α」12月20日放送分より)

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