2022年9月、スカーフの着け方を理由に逮捕されて死亡した女性に対し、EUの議会は人権活動に貢献した人を称える賞を贈った。女性の死後、イラン国内では抗議デモが繰り返されていた。
デモは世界に拡大 16歳少女死亡事件も
黒い服に身を包み、ほほえむ女性。

2022年9月、スカーフの着け方を理由に逮捕されて死亡した、イラン人のマフサ・アミニさん(当時22)だ。

12月12日、EU(ヨーロッパ連合)の議会は、人権活動に貢献した人を称える賞をアミニさんに贈った。アミニさんの死の後、何が起きたのだろうか。

亡くなった直後から、イラン国内では抗議デモが繰り返された。ドイツやスペインなど世界各地でも、髪の毛を切って連帯を示す女性が続出。
デモは次第に激しさを増し、がれきを投げたり、かつての最高指導者が住んでいた家を放火。政権側も厳しく弾圧し、抗議していた男性を治安部隊が暴行するケースもあった。

10月には、スカーフを着けていなかった16歳の少女が地下鉄に乗った後に倒れ、死亡する事件が発生。イランの人権団体は、当局から暴行を受けたと主張している。

今回の授賞式にはアミニさんの家族が招待されていたが、イラン当局が出国を禁止。家族は「彼女の名前が自由の象徴として残ることを信じている」とコメントしている。
(「イット!」 12月13日放送より)
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