視聴者から福島テレビに寄せられた衝撃の映像。そこには、福島市中心部の街路樹に止まる白くて大きな鳥の集団が映っていた。少し前までカラスの大群に頭を悩ませていた福島市中心部、今度はサギの集団が現れるようになり、今後の被害を警戒している。
11月ごろから見かけるように
12月4日夕方、福島県庁前の街路樹に止まっていたのは白い鳥の集団。翌日午前、現場に向かうと…姿はないものの街路樹の下には大量のフンと白い羽が残されていた。

いつから現れるようになったのか、県庁の守衛に聞いてみると「11月ごろから県庁周辺の木々に集まり始めた」という。

正体は…ダイサギ
この白い鳥の正体を、鳥類に詳しい福島市の「小鳥の森」の職員に聞いてみた。すると「ダイサギだと思われます」との回答が得られた。ダイサギは、体長・約90センチで羽を広げると約1メートル30センチにもなるという。福島県に生息するサギの中でも大型のものだということが判明した。

夕方になると市街地に
帰宅時に現場付近を通行するという高校生は「サギのような鳥を川でよく見かける。それが夕方に集まってくるのでは?」と話してくれた。

このダイサギの生態を「小鳥の森」に聞くと、日中は川や池で魚をとり、暗くなると目が見えなくなるので、肉食のフクロウやイタチ・キツネなどから身を守るため、夜間は木の上で過ごすという。

生態・エサ場の変化が関係
これまで、県庁周辺の街路樹にはカラスやムクドリなどが集まり、フン害や騒音被害で住民を悩ませてきた。それがなぜ、初冬になりサギが集まりだしたのか?小鳥の森によると、春から夏は巣をつくり産卵・子育てをし、秋から冬にかけては巣を作らず木々を寝床にする生態だという。

また「秋になると水田の水がなくなり、主なエサ場が川に変わる。阿武隈川が近い県庁周辺に集まりやすい」と分析する。

フン・騒音・臭いの悪影響も
カラスやムクドリとの戦いを続けてきた福島市。市によると、今のところサギに関する苦情や被害の報告はないというが、小鳥の森ではフンによる被害や鳴き声による騒音被害、さらにはエサの魚を落として異臭が発生するなどの悪影響もあると指摘する。

コイが食べられる被害も
福島県郡山市ではサギによる被害も発生していて、逢瀬公園・緑化センターによると「コイがどんどんいなくなると思ったら、サギがコイを食べに来ていた」という。ひもを張って食べられないように防止するも、それでも捕食されてしまうのでネットを張って対応しているという。

さらに寒くなればいなくなる
今後、福島市のサギは県庁前に住みついてしまうのか?小鳥の森によると「寒くなり、浅瀬が凍結したり積雪したりして、魚がとれなくなるとエサ場を移動する」と話し、県庁前で巣を作って居続けることはないとしている。

とは言え、2023年は暖冬。サギにとっては、過ごしやすい環境が続きそうだ。
(福島テレビ)