福島県の村にそびえる、小高い山のような“塊”。すぐ手前には住宅がある。
これは、県外の業者とみられるトラックが運び込んだ大量の土砂で、住民からは不安の声が上がっている。

「雨降ったら、土と石が流れてきた」

“土砂の山”があるのは、栃木県との県境に位置する福島・西郷村。

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国道近くの私有地にできた“土砂の山”は、高さ約10mと電柱を超えている。その中には、鉄筋が入ったコンクリート片なども確認できる。

3カ月あまりで大量の土砂が運び込まれたか
3カ月あまりで大量の土砂が運び込まれたか

2023年8月に撮影されたとされる現場の画像には、土砂は確認できない。
12月5日にFNNのカメラが同じ場所から撮影した映像と比べると…3カ月あまりで大量の土砂が運び込まれたことが分かる。

近くに住む人からは、不安の声が聞かれた。

近隣住民:
心配だぁ…眠らんないよ…いつ崩れてくるか分からないでしょ。この間も雨降ったのね。そしたら土が流れてきた。石がゴロゴロゴロゴロ、流れてきた。心配だよ…。

住民によると、土砂を運ぶのは福島県以外のナンバーをつけたトラックだという。

近隣住民:
(茨城県の)つくばとか、そういうダンプが運んでくる。夜にダンプ来るんだよ。昼間やらねぇんだ、頭使っている。(搬入は)明け方4時ごろまでに終わって、(重機で)固めたりすると音がすごいんだ、ガタガタガタガタって。

現場がある西郷村には、土砂の搬入を規制する条例がない。また、危険な盛り土を規制する、いわゆる「盛土規制法」にも指定されていない。

村は、土地の地権者らに盛り土の中止を求めているが、12日朝も業者が出入りしていて、聞き入れられていないのが現状だ。

法律や条例の“隙”をついて搬入された恐れのある土砂。村は県に対し、盛り土を規制するための条例の制定を求めている。
(「イット!」 12月5日放送より)

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