23日、岸田首相は首相公邸に不具合があったとして、東京都内のホテルに宿泊した。通常は危機管理対応などの観点から、官邸と同じ敷地にある公邸に住んでいるため、異例の対応になった。これについて「公邸に幽霊がでる」という噂が広まっていたが、実際は水回りのトラブルだった。

首相公邸の不具合でホテルに宿泊

岸田首相は、23日の夜から24日の朝にかけて、首相の住居に当たる首相公邸に不具合があったとして、東京都内のホテルに宿泊する異例の対応をとった。

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岸田首相は24日午前7時半ごろ、宿泊していたホテルから首相官邸に向かった。通常は、危機管理対応などの観点から、官邸と同じ敷地にある公邸に住んでいて、異例の対応になった。

公邸の不具合については「安全上の理由」から公にはされていない。ホテルは、官邸と近距離にあり、対応についての問題は指摘されていない。

このニュースについて、政治部の西垣壮一郎デスクがお伝えする。

岸田首相が23日の夜は公邸に帰らなかったということで、何があったのだろうか。

岸田首相が「外泊」する珍しい対応なので取材したのだが、関係者は「安全上の理由から言えない」ということで、当初は、明確にはわからない状況が続いた。

その間、一部の国会議員やネットである理由が飛び交った。それが「公邸に幽霊が出る」というものだ。

幽霊の噂は冗談ではなく、実際、過去に国会でも取り上げられている。

10年前の2013年、国会で野党議員が、当時の安倍首相が公邸に住まなかった理由について「首相公邸には、2・26事件などの幽霊が出るとの噂がある。事実か?」と質問した。

これに対し、安倍元首相は「お尋ねの件について承知していない」と公式に答えている。

公邸が完成したのは、100年近く前の1929年。その後、政府要人が暗殺された「2・26事件」など、血なまぐさい歴史の舞台にもなっていて、麻生元首相は「昔はよくお化けが出た」と話していた。

羽田元首相の奥様も「悪寒が走った」と幽霊証言が多数あり、岸田首相も2021年12月、首相就任後に質問を受けていた。

記者が「幽霊など見ましたか?」と質問すると、岸田首相は「いや…今のところ、まだ見ておりません」と答えた。

実際の理由は…「水回りのトラブル」

岸田首相は「今回は見た?」のだろうか。

それも含めて取材していたのだが、一夜明け、判明した理由は「水回りのトラブル」。

トイレなどが使えず、一晩だけ近場のホテルに泊まったというのが実際で「幽霊の正体見たり、涸れた水」ということだった。
(「イット!」 11月24日放送より)

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