石川県の馳浩知事が、東京オリンピック招致をめぐり、官房機密費を使ってIOC（国際オリンピック委員会）委員に贈り物をしていたと発言した問題。
記者からの追及に「一切発言しない」と繰り返したが、国会では野党が参考人招致を要求している。
「外に言っちゃダメですよ」講演で発言
馳知事は11月22日午後2時過ぎ、自らのオリンピック機密費発言について問われると…。
石川県・馳浩知事：
東京五輪招致に関する発言については、すでに全面撤回しておりますし、その内容についても一切発言することはありません。
その後も「五輪招致に関して、今後一切発言することはありません」「一切発言することはありません」との答えを繰り返した。
物議を醸すきっかけとなったのが、17日に東京都内で行われた講演での次の発言だ。
石川県・馳浩知事（17日の講演）:
その当時、総理だった安倍晋三さんからですね、国会を代表してオリンピック招致は「必ず勝ち取れ」と。今からしゃべることはメモ取らないようにしてくださいね。「馳、金はいくらでも出す。官房機密費があるから」。
馳知事は東京オリンピック招致のため、この官房機密費を使って、当時、IOC委員に対して贈り物をしたなどと発言した。
石川県・馳浩知事（17日の講演）:
外に言っちゃダメですよ。官房機密費使っているから。1冊20万円するんですよ。
IOCの倫理規程に触れる可能性があるこの発言。ところが翌20日、馳知事は「事実誤認があった」として、すぐさま撤回した。
石川県・馳浩知事（20日）:
五輪招致に関わる私自身の発言を全面的に撤回をしたということであります。
追求に同じ答え繰り返し…知事辞任否定
オリンピック招致に官房機密費は使われたのか、使われていないのか。22日の会見でも記者が追及した。
記者：
一政治家として、それで十分ですか。
石川県・馳浩知事：
五輪招致に関することについては発言は控えます。
記者：
現時点で知事を辞任するという考えは？
石川県・馳浩知事：
全くありません。
馳知事の発言をめぐっては、22日の国会でも取り上げられた。
立憲民主党・山岡達丸議員：
ご本人のブログ、2013年4月1日の記録にこのように残っています。「想い出アルバム作戦」。
野党が追及したのは馳知事のブログ「はせ日記」。そこにはこんな記述があった。
・駐日大使館ごあいさつ訪問
・国際会議出席
・国際的なロビー活動
・ともだち作戦
・想い出アルバム作戦
・・・・などなど。
「想い出アルバム作戦」とは、オリンピック招致のため官房機密費を使って、IOC委員全員の顔写真を載せたアルバムを贈答したとされるもの。
立憲民主党・山岡達丸議員：
そこ（想い出アルバム作戦）に官房機密費が使われていたとすれば、大変な話であります。これは調査すべきだと思います。
野党は事実関係を明らかにするため、馳知事を国会に参考人招致するよう要求している。
（「イット！」11月22日放送より）
