消費期限が切れた古い米を原料とする紙「コメカミ」を開発した、株式会社ペーパルの矢田和也さん。

「江戸時代までは紙の原料にも米が使われるなど、あらゆる資源を有効利用して循環させる文化がありました。

すぐに食材を捨ててしまう状態を何とかしないといけないと思い、お米を紙に変えてフードロスを解決する仕組みを作りました」

紙を通じて持続可能な社会を

奈良市で133年続く紙の卸問屋に生まれた矢田さん。

大手企業を辞め、家業に入った時、食品ロスの削減に貢献する紙製品を作ることを決意した。

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原料はフードバンクや自治体が備蓄していた消費期限が切れた古い米。

それを粉にして、紙の原料となるパルプと混ぜ、引き伸ばして乾燥させる。

試作を繰り返すこと1年、廃棄米のアップサイクルペーパー「kome-kami(コメカミ)」が完成した。

蛍光剤を使わない自然な風合いに、丈夫で自然な手触り。

企業の名刺や商品パッケージなどに利用され、売り上げの一部は廃棄米を提供してくれるフードバンクに寄付している。

フードバンク奈良の小南昌紀理事は「廃棄米が再利用されて売り上げになり、それを寄付していただくという素晴らしい循環になっています」と話す。

矢田さんは、「お米以外の資材を使って紙にするなど、江戸時代にあったような循環型社会をもう一度日本でも取り戻すことができたらと思います」とさらなる夢を語る。

株式会社ペーパル
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