洗面所にPC持ち込み…トホホなデスク大集合

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テレワークを導入している企業は多いことだろう。

それに伴い「自宅にオンライン会議ができるスペースがない」などの問題も出てきているが、そのようなテレワークのための環境が整っていない「トホホな在宅デスク」を集めた、こんな動画が公開されている。

動画を作成したのは、「ピップエレキバン」をはじめとした医薬品・衛生用品の製造・販売を行うピップ株式会社。

ピップエレキバン・ピップマグネループの公式Twitterアカウントにて、「#トホホな在宅デスク」のハッシュタグで募集した写真をまとめたという動画だが、共感できる人もいるかもしれない。その中身をさっそく見ていきたい。

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「家中どこでもデスク部門」にエントリーしたこちらのデスクは、よく見ると洗面台にノートパソコンが載っている。

見方によっては、手洗い・うがいがいつでもできる環境はメリットかもしれないが…どうにも不安定で落ち着かなさそうだ。

こちらは猫たちが登って楽しむ「キャットタワー」になぜかノートパソコンが載っており、さらに収納用のボックスらしきものをイス代わりにしたデスク。

「猫も人間も運動不足になっちゃいますね」とのコメントがついているが、たしかに遊び場所を奪われた猫たちから冷たい視線を浴びそうな予感がする。

「試行錯誤の高さ調節部門」では、ティッシュの箱や漫画雑誌を積んで、どうにかちょうど良い高さを保とうとした努力の跡が見えるが…イスが見当たらないため、もしかすると膝立ちの状態で仕事をしているのかもしれない。

さらに「そもそも家には居場所なし部門」では、自宅の屋上と思われるスペースに日傘を立てたり、テントを設置して無理矢理デスクスペースを確保した人も。

「※強風の日」という注意書きの入った写真には、風にあおられた後の様子も写っていて、これでは仕事どころではなさそうだ。

他にも、アイロン台や衣装ケース、階段などを利用したデスクが次々と登場。

動画の最後には「どんなデスクでも頑張る、全ての人のコリに。ピップはトホホな在宅ワーカーの皆さんを応援します」とのキャッチコピーが流れ、「ピップエレキバン」や「ピップマグネループ」など、コリをほぐす商品が紹介される。

この動画のほか、ピップは独自のインターネットアンケート結果も公表。

アンケートによると、2020年5月の段階で「直近3カ月以内に在宅勤務を実施した」という全国20~50代の男女136人のうち、「仕事用ではないデスク環境で在宅ワークをしている」という人は、半数以上の57.3%

さらに、2020年3月の調査によると、全国20~50代の男女163人のうち「在宅勤務によって肩コリや腰痛を感じるようになったり、悪化した人」は74.2%と、無理な姿勢がたたってか、体に影響が出ている人が多いようだ。

たしかに、動画に登場したどのデスクも体がバキバキに固まってしまいそうで、ケア用品が必要になりそうなものばかり。

とはいえ、突然テレワークが始まってしまい、このような窮屈なデスクで仕方なく仕事をするしかない…という人も多いだろう。

SNSでも「リモートワークになってから肩コリが慢性化している気が…」「机の高さが合わないのか、腰痛がひどい」などの声が多数挙がっていたが、コリをほぐすアイテムは最後の切り札に残しておいて、「トホホ」な環境で少しでも体を労る方法はないのだろうか。

ピップ株式会社にお話を聞いてみた。

「在宅ワーカーの背中を押せる動画を」

――「トホホな在宅デスク」を紹介したきっかけは?

コリゼロの社会を目指す、ピップエレキバン・ピップマグネループブランドは、コロナ禍において多くの企業が在宅勤務を取り入れ始めた2020年3月ごろから在宅勤務時の身体の不調や、ストレスとコリの関連性などの調査を重ねてきました。

その中で、急激な環境変化で肩こりや腰痛を感じている方が多くなっていること、更にその一番の原因は「在宅勤務時のデスク環境」による「無理な姿勢」であることがわかりました。

急遽、在宅勤務が始まったために、仕事用のデスクがお家にある方は4割程度に留まり、約6割の方はローテーブルなどの高さの合わないデスクを使用していることが明らかになったのです。

不慣れな環境での仕事による身体的なストレスに加え、外出自粛による精神的なストレスを感じている方も多いと感じたことから、このような環境下でも在宅勤務を頑張っている方に「クスっ」と笑っていただくのと同時に「みんなも頑張っているから自分ももうひと踏ん張り!」と背中を押せるようなコンテンツを制作したいと思い動画を作成しました。


――動画に出てきた中で特に「体に負担!」という要注意デスクはどれ?

【階段デスクワーク】
階段にPCを置いているので高さの調節がしにくいうえに、椅子ではなく不安定な枕を座布団代わりに敷いているスタイル。1段目があるのでどうしても腕を前に出さざるを得ず、巻き肩になりがちです。肩・腕・腰など全身に負担が掛かっているトホホな在宅デスクと言えそうです。

【おんぶテレワーク・肩車テレワーク】
お子さんの体重が肩にかかっているので、間違いなく負担になっていると思います。仕事に集中したくても、時には足で蹴られたり、お子さんが泣いてしまったり、気苦労が絶えないでしょう…。

コロナ禍で保育園も休園になっていたり、お子さんを預けられる環境がないなど、働くママの大変さがよく表れているトホホな在宅デスク写真だと思います。

 
 

テレワークが多くの企業で導入されはじめた3月頃から、身体の不調やストレスとコリの関係性などについて調査を重ねてきたというピップ株式会社。

突然始まったテレワークに心身ともにストレスを感じている人たちに向けたエールとして、今回の動画は作られたという。

机とイスの組み合わせを色々なアイテムで代用するアイデアや、子どもたちをケアしつつのテレワークの光景は一見コミカルだが、すぐに快適なデスクを買ったり、子どもを預けたり…といった対処は難しいはず。

そんな中で、自分と同じような「トホホな在宅デスク」で仕事をしている人がいる…というのは、確かにちょっとした励みになりそうだ。

実践したい3つのコリ改善ポイント

そしてやはり気になるのは、そんな「トホホな在宅デスク」を使わざるを得なくとも、少しでも体の負担を減らしたい!ということ。

まだまだ暑い日が続きそうだが、今後秋・冬と寒くなるにつれてさらに深刻化するかもしれないという体のコリ対策についても聞いてみた。

――今後は、在宅ワークの影響で肩コリ・腰痛の悩みは増えていきそう?

冬は一年の中でもコリを感じる方が多い季節ですので、肩こり・腰痛に悩む方は増えていくと思われます。

慣れない在宅勤務に、冬の寒さも加わることで、筋肉が緊張し血行が悪くなる状態になりやすいと考えます。今年の冬は特に注意をした方が良いかもしれません。


――では、少しでも肩コリ・腰痛を防ぐためにできることは?


コリは血流が滞ることで溜まった老廃物が、筋肉神経を刺激し固くなることで発生します。自宅でできるケアとしては下記のポイントを日常的に取り入れ、血行を改善することが大切です。

・同じ姿勢を長く続けない 
・適度な運動や体操 
・入浴し身体を温めリラックス


しかし、わかってはいてもこれらを毎日実践するのはなかなか大変だと思います。そんな時には、貼るだけ・着けるだけの手軽なケアとしてピップエレキバン・ピップマグネループに頼っていただけますと幸いです。

定期的に立ち上がったり運動をするのが大切(イメージ)
定期的に立ち上がったり運動をするのが大切(イメージ)

――「トホホなデスク」で働く皆さんに、改めてメッセージを…

新型コロナウイルス感染症拡大により、急遽テレワークを始めた方が多くいらっしゃいます。突然の在宅勤務は、デスク環境が整っていないなどのハード面はもちろん、仕事とプライベートの切り替えが難しいことや、気軽なコミュニケーションがとりづらいなど、精神面でのストレスを感じることも多いかと思います。

そんな中で、在宅ワークを頑張る皆さまをコリケアの観点からサポートしつつ、「トホホな在宅デスクコレクション」を通じて、前向きに頑張るきっかけとしていただけたら嬉しいです。



今後も増え続けるだろうテレワークの機会。

新型コロナ対策として始まったテレワークが、体を壊してしまうことに繋がらないよう、適度な運動を挟みつつ“Withコロナ”の生活を続けていってほしい。
 

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プライムオンライン編集部
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