厳しい暑さが続いた2023年の夏、靴下の「ムレ」や「ニオイ」といった悩みを解消した「はかないくつした」が、想定の15倍の売り上げを記録し、大きな反響を呼んでいる。
売り上げは想定の15倍…ムレにくい「はかないくつした」が大反響

靴下の悩みには「ムレ」や「ニオイ」といった悩みはつきものだが、それを解消したのが女性用の「はかないくつした(880円)」だ。
使い方は、靴の中底の形に合わせてふちをハサミで切り、形を整えた後は靴の中に入れるだけ。中敷きのようだが、表面が靴下の生地になっているため肌触りがよく、底には樹脂がついていてズレにくくなっていて、履き心地もバッチリだ。洗濯することもでき、ニオイの心配はない。
2022年秋、クラウドファンディングで販売したところ、想定の4倍以上の売り上げがあり、2023年3月に全国展開すると、予想の15倍の売り上げを記録した。SNSでも「これは便利すぎ」「ムレにくい」などと大反響となっている。
開発に2年以上 「糸がほつれる」問題のため何10通りも…

開発したのは「ナイガイ」という靴下メーカーだ。1920年に名古屋で創業し、現在は東京に本社を構えている。
開発を担当した遠藤裕治さんは、スニーカーやミュールを履くときに使う「フットカバー」が、歩いているときにすぐズレたり、ニオイやムレが気になるといった、女性の悩みに応えようとしたと話している。

ナイガイの遠藤裕治さん:
逆転の発想で、靴の方に靴下を履かせてみたらと。2年以上、開発にかかりまして
特に時間がかかったというのが、“端の部分をカットした際に糸がほつれてしまう”問題だった。
ナイガイの遠藤裕治さん:
ニットの編地のものですから。編み方を色々工夫して何十通りも試したことによって、洗濯しても繰り返し使えるような商品ができました

厳しい暑さが続いた2023年は特に反響が大きく、商品の供給が追い付かないほどで、当初の計画の約15倍を売り上げたという。

原材料高もあって経営環境は厳しいというが、遠藤さんは「はかないくつした」が起爆剤になればと期待している。
2023年9月8日放送
(東海テレビ)