天皇皇后両陛下が主催される、秋の園遊会が2日午後、赤坂御苑で開かれた。
秋の園遊会は5年ぶり、令和となって初めてで、各界から招かれた約1000人が出席した。

5年ぶりの秋の園遊会

2日午後2時過ぎ、陛下とマスタードイエローの秋の装いの皇后さまは、岸田首相らの挨拶を受け、シンガーソングライターの松任谷由実さん、将棋の加藤一二三さん、漫才師の西川きよしさんなど、招待客のもとを回られた。

赤坂御苑を歩く天皇皇后両陛下と、秋篠宮ご夫妻
赤坂御苑を歩く天皇皇后両陛下と、秋篠宮ご夫妻
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松任谷由実さんが「またお会いできてうれしいです」と、両陛下に挨拶された。

皇后さまが「昨年50周年のツアーをなさって」とお話されると、松任谷由実さんは、「今その締めくくりのツアーの最中でして、もうすぐ新しいコラボアルバムが出ますので」と答えた。

秋の園遊会は5年ぶり、令和となって初めてで、各界から招かれた約1000人が出席した。

春に続き、感染対策のため食事やアルコールは提供せず、季節外れの汗ばむ暑さの中、両陛下は、秋篠宮ご夫妻など皇族方と共に、参加者と和やかに歓談された。

このニュースについて、現場の様子を社会部の宮崎千歳宮内庁キャップがお伝えする。

榎波キャスター:
5年ぶりの秋の園遊会は、どんな雰囲気でしたか?

宮崎千歳宮内庁キャップ:
秋の園遊会というものの、秋とは思えないほどの強い日差しと暑さでした。天皇陛下のこめかみや首筋にも汗が伝わっていました。
また和服姿の松任谷さんも、両陛下のお出ましの前には、しきりにハンカチで汗をぬぐっている様子がありました。

天皇皇后両陛下と話す、松任谷由実さん
天皇皇后両陛下と話す、松任谷由実さん

榎波キャスター:
招待客の皆さんとはどんなやりとりがあったのでしょうか?

宮崎千歳宮内庁キャップ:
とても和やかでした。まず松任谷由実さんからマイクをつけた声かけがありました。松任谷さんは、お母様の和服で来られていました。
そして、それぞれの方と思い出の曲の話が弾んでいる様子でした。

天皇陛下からは「卒業写真」と「翳りゆく部屋」が好きだというお話があったそうです。
ツアーの話などもいろいろしてくださって、両陛下と心がとても通い合ったように感じたと、松任谷さんは嬉しそうに話していました。

秋篠宮ご夫妻も、学生時代にとてもよく聴いていましたと、話されていたそうです。
ツアーの話などもいろいろしてくださって、両陛下と心がとても通い合ったように感じたと、松任谷さんは嬉しそうに話していました。
秋篠宮ご夫妻も、学生時代にとてもよく聴いていましたと、話されていたそうです。

曲を通じて話が弾んでいる様子から、皇室の方たちも私たちと同じように“ユーミン”を聴いて、青春時代を過ごしてこられたんだなということを、とても感じました。

リラックスして和やかにご歓談

宮崎千歳宮内庁キャップ:
春が天皇皇后として初めての園遊会、今回の秋が2回目ということで、春より少し、両陛下ともホストとしての園遊会に慣れてこられた印象がありました。
皇后さまが自ら質問される場面も、多く見受けられました。

天皇皇后両陛下と話す、加藤一二三さん
天皇皇后両陛下と話す、加藤一二三さん

宮崎千歳宮内庁キャップ:
将棋の加藤一二三さんに、皇后さまが「動物は何がお好きですか」と質問されると、加藤さんは最初すごく緊張していた様子でしたが、お話ししているうちにリラックスしてきたのか、猫が好きだと言って、猫の話が止まらなくなっていました。

加藤さんがかなりマニアックな猫の話をしていて、それを両陛下がとても優しく「うん、うん」と相づちを打ちながら、聞いていらっしゃいました。

天皇皇后両陛下と話す、西川きよしさん
天皇皇后両陛下と話す、西川きよしさん

宮崎千歳宮内庁キャップ:
また、西川きよしさんとのお話では、皇后さまが「小さい頃からテレビで見ていました」ということもお話しになっていて、皇后さまの笑い声が私たちにも聞こえるほど、とてもリラックスした和やかなやりとりをされているご様子でした。

両陛下のお出ましを待っている間、皆さん一様に緊張した様子でしたが、お話ししてるうちにだんだん笑顔になって、最後は本当にうれしそうな表情に変わっていきました。
それが両陛下のご交流のもつ力でもあり、園遊会に来られた方々が力を得てまた日々の務めに戻っていくということにつながるのではないかと感じました。
(「イット!」 11月2日放送より)

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