火災や自然災害などでいち早く現場に駆け付け、市民の安全を守る消防士たちがチャリティー活動のため、ひと肌脱いだ。消防士たちのパワフルで熱い思いを取材した。

ボディコンテストに出場したのは現役の消防士

2023年9月に豊見城市で開かれたボディコンテスト。

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出場している屈強な男たちは、いずれも沖縄県内の現役の消防士で、観客からの大きな声援のなか、鍛え上げられた肉体を披露した。

コンテストは沖縄県内のこども食堂や児童福祉施設を支援することを目的としており、会場の使用料など経費を除いた収益を寄付する。

消防士たちのチャリティー活動はこれだけには留まらず、コンテストから数日後には、出場した消防士たちの写真撮影が消防署で行われていた。

2024年のカレンダー制作に向けたもので、消防士たちは撮影直前までトレーニングを行ってコンディションを整えて、カメラの前で仕上がった体を披露しポーズを決めていた。

体づくりを絡めたイベントで社会に恩返し

消防士の佐次田悠平さんは、「元々、消防職員は日頃から体づくりを行っていて、その体づくりを絡めたイベントを企画することによって、社会、特に子どもたちへの恩返しをしたい」と話す。

また、新型コロナの影響で消防士たちとの交流が減ったこともあり、「安全、確実、迅速」が求められる災害現場で大切なチームワークを育む訓練が減ったり、他の署との交流が無くなったことを心配し、仲間との結束を深めるための企画の一面もある。

企画に賛同する消防士からは「チャリティー活動に参加することでいい経験になった」や「普段話すことのできない上司や、同僚と話すきっかけになった」という声が聞かれた。

このほか、「チャリティー活動を通して子どもたちが元気になってもらいたい」「何か目標に向かって頑張るという思いを、子どもたちに届けたい」と思いを述べていた。

佐次田悠平さんは、「初めてで前例もないことだったので、一体どのような形になるか想像ができない部分があったが、けっこう周りからの評判がよかった」カレンダーを皆さんへ届けられるようにしていきたいと思いを語った。

今回のチャリティー活動は、災害対応以外でも社会の役に立ちたいという消防士たち一人ひとりの情熱にあふれている。

(沖縄テレビ)

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