どんなことでも初めてのことには恐怖心がつきものだろう。今、シベリアンハスキーの子犬が恐怖心を乗り超えて、初めての散歩に臨む様子がSNSのXで話題になっている。

初めての散歩での恐怖心よりも兄犬への好きが勝った子犬

飼い主のヴィヴィまりさん(@VivienneHusky)がこんなコメントとともに投稿したのは、2匹のシベリアンハスキーの散歩風景の写真。

ヴィヴィアンくん(左)と子犬のマリアンちゃん(提供:ヴィヴィまりさん)
ヴィヴィアンくん(左)と子犬のマリアンちゃん(提供:ヴィヴィまりさん)
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この日、生後4カ月のマリアンちゃん(女の子)は、先住の“兄犬”ヴィヴィアンくん(11歳・男の子)と一緒に、初めての散歩練習にでかけた。

外の世界に戸惑っているのか、腰が引けているようなマリアンちゃん。ヴィヴィアンくんは、そんな“妹犬”を見守るように顔を向けている。

 “兄犬”への“好き”の気持ちが恐怖心に勝った?(提供:ヴィヴィまりさん)
 
“兄犬”への“好き”の気持ちが恐怖心に勝った?(提供:ヴィヴィまりさん)

ヴィヴィアンくんの視線に気付き安心したのか、頼もしそうに“兄犬”を見上げるマリアンちゃん。いつのまにか最初の恐怖心を忘れてしまったようだ。

この投稿を見た人からは、「かっ可愛いすぎる〜」「がんばれー!」などのコメントが寄せられ、3万1000のいいねを集めている(9月28日現在)。

“お兄ちゃんっ子”のマリアンちゃん

先住犬のヴィヴィアンくんは、ヴィヴィまりさんの妻の実家で生まれたという。そしてヴィヴィまりさんとの結婚で、家族の一員となった。

生後2カ月頃のヴィヴィアンくん(提供:ヴィヴィまりさん)
生後2カ月頃のヴィヴィアンくん(提供:ヴィヴィまりさん)

その後、夫婦が子どもを授かった後にブリーダーからお迎えしたのがマリアンちゃんだという。

生後2カ月頃のマリアンちゃん(提供:ヴィヴィまりさん)
生後2カ月頃のマリアンちゃん(提供:ヴィヴィまりさん)

こうして血は繋がっていないながらも"兄妹"になった2匹。マリアンちゃんはとにかくヴィヴィアンくんが大好きなのだそうだが、普段はどのような関係なのだろうか。

マリアンちゃんの初めてのお散歩の顛末と“兄妹”の関係について聞いた。

“兄犬”の気遣いで緊張が解けた?

――初めてのお散歩に行く前のマリアンちゃんはどんな様子だった?

自宅のドッグランでハーネスを付けて歩く練習をしたことはありましたが、マリアンにとっては初めてのお散歩でした。

車で犬と歩ける牧場に行き、そこでケージから出して散歩をしました。ところが最初はケージから出ようとせずに、腰が引けていました。やっとハーネスを付けて地面に着地してからは、耳と尻尾は下がっていてすぐには動けませんでした。

まわりに興味を示すようになったマリアンちゃん(提供:ヴィヴィまりさん)
まわりに興味を示すようになったマリアンちゃん(提供:ヴィヴィまりさん)

――お散歩中の様子はどうだった?

動けないマリアンを心配してか、ヴィヴィアンがそっと寄り添うと、マリアンは嬉しそうに尻尾をブンブン振っていました。

ヴィヴィアンが歩き始めると、マリアンはその隣を歩き始め、次第にまわりのものに興味を示すようになりました。動くものすべてに興味を示して何度も立ち止まってしまうマリアンに対し、気にかけながら終始マリアンに合わせて散歩をしてくれたヴィヴィアン。

最終的には、マリアンの散歩のスピードが遅すぎたため飼い主がマリアンを抱っこして散歩してしまいました。

優しい“兄”とお調子者の“妹”

――マリアンちゃんとヴィヴィアンくんはどのような性格?

ヴィヴィアンはとにかく優しい性格です。子犬の頃から(実家の)兄弟犬におっぱいを譲ったり、今ではマリアンにおやつを譲ったりしています。

マリアンは臆病ですが、調子に乗ってしまう性格です。初めて行く場所では動けなくなってしまったり、動物病院では抵抗はせずにされるがままだったりします。

これから注射を受けるマリアンちゃん(提供:ヴィヴィまりさん)
これから注射を受けるマリアンちゃん(提供:ヴィヴィまりさん)

家の中では調子に乗ってしまい、大ジャンプをして足を痛めたり、寝ているヴィヴィアンにちょっかいを出して怒られたりしています。

“兄犬”と一緒でうれしいのか、尻尾を振るマリアンちゃん(提供:ヴィヴィまりさん)
“兄犬”と一緒でうれしいのか、尻尾を振るマリアンちゃん(提供:ヴィヴィまりさん)

――2匹はどのような関係?

少し複雑な関係だと思います。
ヴィヴィアンからすればマリアンは手のかかる妹。少しお調子者のマリアンに手を焼いているように思えますが、一緒にくっついて寝たりすることもあります。

マリアンからすれば、ヴィヴィアンは父犬と似ているから父であったり、面倒見がよいから母のように感じているかもしれません。

“兄犬”の背を見つめるマリアンちゃん(提供:ヴィヴィまりさん)
“兄犬”の背を見つめるマリアンちゃん(提供:ヴィヴィまりさん)

マリアンが一番好きなのは飼い主たちではなく、間違いなくヴィヴィアンです。少しでも一緒にいようとしますが、調子に乗って騒いでいるので怒られて距離をとられてしまいます。マリアンが落ち着いてくれば、もっと仲良しになれると思います。

散歩をきっかけに“兄妹”の関係に変化

――その後、マリアンちゃんはお散歩に慣れた?

初めての場所はまだ緊張するようですが、ヴィヴィアンが一緒であれば問題ないです。

お散歩というよりは興味を引かれた所にフラフラと向かっていき、そこにとどまっている印象です。お散歩に慣れるように色んな所に連れていってあげたいと思います。

散歩トレーニング中のマリアンちゃん(提供:ヴィヴィまりさん)
散歩トレーニング中のマリアンちゃん(提供:ヴィヴィまりさん)

――お散歩を一緒にするようになって“兄妹”の関係に変化はあった?

お互いの距離が縮まったと思います。家では調子に乗ってばかりのマリアンのことをヴィヴィアンはキライなのかと思っていましたが、意外と気にかけていると言いますか、面倒見がよかったことに驚きました。

初めてのお散歩をきっかけに、ヴィヴィアンはマリアンと家の中で遊ぶようになったり、マリアンはヴィヴィアンに対してのイタズラ(寝ているヴィヴィアンに全力で甘えん坊すること)が少なくなりました。 

優しい“兄犬”の支えもあり、初めての散歩を経て一歩大人に近づいたマリアンちゃん。これからも2匹は仲良くしていくことだろう。

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プライムオンライン編集部
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FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。