イマドキのシルバーのお達者ライフ。世界王者に輝いた75歳のスイマーや、時間を忘れるほど健康マージャンを楽しむ女性…。その元気の秘訣(ひけつ)は、好きなことをマイペースに楽しむことにあるようだ。

世界大会で金銀獲得…75歳のスイマー

水面を飛ぶように泳ぐバタフライ。

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力強い泳ぎを披露したのは、愛媛・松山市の熊谷治さん(75)だ。

熊谷治さん:
世界マスターズで金メダルと銀メダルをゲットすることができました

熊谷さんは水泳の世界マスターズで金と銀のメダルを獲得
熊谷さんは水泳の世界マスターズで金と銀のメダルを獲得

熊谷さんは8月、福岡市などで開かれた水泳の「世界マスターズ」に初めて出場し、「200メートル個人メドレー」で金メダル、「50メートルバタフライ」で銀メダルに輝く快挙を達成した。

熊谷治さん:
「やったー」という感じですよね。がんばってきて良かったな

長く続ける秘訣は“サボる勇気”

熊谷さんは、現在も市内のスポーツクラブで現役のコーチとして小学生らを受け持っている。

子どもたちを指導しながら、自身も週4回の練習に励む
子どもたちを指導しながら、自身も週4回の練習に励む

自身のスイムの練習は週に4回行っていて、1回の練習で1,500メートルから2,000メートルを泳ぐという。

熊谷治さん:
このルーティーンは60歳からだから、14~15年になる

今、熊谷さんが練習で心がけているのは、基本を大事にし、自分のペースで泳ぐことだ。

熊谷治さん:
追い込むのは最後に目いっぱい。それができたから、もう一本増やそうとか基本的にしない。自分のルーティンを決めたら、それ以上絶対に欲張らない。速い遅いは関係なくて自分のペースをいかに維持できるか

中学校から始めた水泳をずっと続け、世界一に輝いた熊谷さんは、競技を長く続けるには“サボる勇気”も大切だと話す。

熊谷治さん:
サボる気持ちがないと、自分自身が空中分解してしまう。「サボった」という勇気があると、次のステップへ行けるのではないか

そして、75歳の熊谷さんが思い描く“これから”について、「80歳まで頑張る」というリミットを決めないで、1年ごとに更新。子供たちに教えている間はコーチも頑張るよ、頑張る、続ける姿を見せてあげたい」と語った。

注目の“頭脳ゲーム”で楽しく健康に

また、新しく見つけた趣味を楽しむシルバーもいる。

近年、シニア世代を中心に注目される「健康マージャン」は、頭脳ゲームのマージャンを楽しみながら脳の機能を維持しようというもので、賭けをしない、お酒を飲まない、タバコを吸わないなど健全なイメージを徹底している。

健康マージャンの魅力を参加者の一人に聞いた。

和瀬利子さん(79):
初心者でもツキさえあれば勝てるときがあるんですよ。そういうのがあると盛り上がって楽しい

和瀬さんは60歳の時、「新しい趣味を」とマージャンを始めた。現在は、市内のマージャンクラブに所属し、週に2回、クラブのメンバーたちと卓を囲む。

和瀬利子さん:
やっぱり「役」作りですね。ひとつでも点数が多いように。ぱっと見た時にどの手でいこうかとか考えます

時間を忘れて白熱の対局を繰り広げる

対局が続く中、和瀬さんがリーチをかけた。このあと「あがりの牌」を自分で引くか、相手が振り込むか、それとも対局が流れるか…。

和瀬利子さん(79):
ロン!

お見事! きょうはツキがあったようだ。相手が振り込み、和瀬さんはあがることができた。

ーー1試合目はどうでした?

和瀬利子さん:
勝ちました。1位で

ーー疲れは?

和瀬利子さん:
全然疲れないです。マージャンして疲れることはないです

対局中、めまぐるしく変わる展開の中で勝負どころをかぎ分け、いかに最適な「手」を繰り出していくか。時間を忘れて健康マージャンを楽しむ和瀬さんの姿がそこにはあった。

和瀬利子さん:
このまま楽しく、とにかく楽しくないとね。楽しい時間をちょっとでも長く

イマドキのシルバーのお達者ライフ。好きなことをマイペースに楽しむことが元気の源と言えそうだ。

(テレビ愛媛)

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