新潟空港を拠点とする格安航空会社「トキエア」。札幌丘珠線への就航に向けた最終調整が続く中、訓練飛行に密着。安全な運航を目指す現場の裏側を取材した。

就航準備は最終段階に

9月10日の新潟空港。朝から忙しく動いていたのは格安航空会社「トキエア」の長谷川政樹社長だ。

トキエア 長谷川政樹 社長
トキエア 長谷川政樹 社長
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新潟空港を拠点とし、札幌丘珠線の就航を目指すトキエア。

当初、6月末に予定していた就航は国の審査や訓練の遅れなどを理由に延期を繰り返してきたが、現在、準備は最終段階に入っている。

長谷川社長は「実際の就航便を想定して訓練をやっているので、皆さん結構緊張感を持っている」と就航前の雰囲気について話す。

オペレーション室
オペレーション室

この日、長谷川社長が顔を出したのは、トキエアの運航の中枢を担うオペレーション室だ。「飛行機の状態に問題ないかどうか、情報を全部集約する。顔が見えるところにみんないる。そういう意味では、非常にここは一番チームワークが重要視されるところなので、コミュニケーションを取りやすい中で運用している」

社長も乗り込み“訓練飛行”へ出発

オフィスを出ると、向かったのは「路線訓練飛行」。定期便と同じ環境下で行う社内訓練で、国が安全性を確認する実証飛行の試験と並行して行われている。

この日は佐渡の上空も飛ぶということで、長谷川社長も機内へ。

午前9時半、機体は札幌丘珠空港へと飛び立ち、訓練を開始。デッキでは利用者もその様子を見守っていた。

出発と同時にオペレーション室も動き出す。機体は1時間半で札幌丘珠空港に到着し、新潟空港へ折り返した。

訓練が進む一方、この日、新潟空港で行われていたのは「空の日」のイベント。

航空業界の企業や団体が会場を盛り上げる中、トキエアも制服の試着体験を企画し、会社をアピールしていた。

制服の試着体験
制服の試着体験

オリジナルグッズの販売ブースには多くの人が訪れていた。

“就航の日”へ「社員一丸となって頑張る」

そして、午後1時すぎ、訓練は終盤に入る。機体は今後、就航を目指す佐渡市の上空も初めて訓練で飛行。

午後2時前、全ての行程を終え、新潟空港へ戻ってきた。長谷川社長は「天候もよかったので、ほとんど揺れなかった。とても良いフライトだった」と話す。

訓練飛行を進める一方で、国による実証飛行はまだ残っている。

就航日については、「実証飛行が終わってからでないと、課題というのもまたあり得るので、ある程度終わりが見えた段階で、話ができればとは思っている。安全運航というところをきちんと大切にして、就航に向けて社員一丸となって頑張っていきたい」と、長谷川社長は就航の日を見据える。

期待を背負った翼が羽ばたく日は目前に迫っている。

(NST新潟総合テレビ)

NST新潟総合テレビ
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