5月31日に新潟県知事選挙が投開票され、現職の花角英世氏が3期目の当選を果たした。県政の“継続”を選択した新潟県民…戦いの結果を振り返る。
■花角氏 新人2人破り3選果たす
投票が締め切られた直後の5月31日午後8時すぎ。花角陣営に当選確実の知らせが届いた。
任期満了に伴う知事選は、現職の花角英世氏が55万票あまりを獲得。新人の2人に大差をつけ、3期目の当選を果たした。
壇上で花角氏は「経済の成長、あるいは経済の活力というものを、この新潟県がしっかり生み出していける。そうした元気な新潟県づくり、選んでもらえるような本当に活気のある経済を目指していきたい」と意気込んだ。
同じころ、硬い表情で支援者が集まる会場に姿を見せたのは、土田竜吾氏だ。
「結果につなげられず、本当に悔しい思いでいっぱい。大変申し訳ございませんでした。必ず新しい新潟の未来につながる、そういう仲間と今回選挙戦を戦えたと確信している」と支援への感謝を述べた。
■花角氏 2期8年の“実績評価”訴える
26年2月に3選を目指し、出馬を表明した花角氏。
自民党など支援を後ろ盾に「人・企業・投資を呼び込む」と経済活性化策を掲げた一方、特定の争点ではなく、2期8年の実績の全てを総合的に評価してほしいと訴えた。
第一声でも「安全で安心で、そして暮らしやすい新潟の上に、経済社会に活力のある、輝く新潟を、強い新潟を皆さんと一緒につくってまいりたい」と呼びかけた。
■土田氏 再稼働への“プロセス”問題視
そんな現職に対し、「ちゃんとこういった県政であってほしいと示す。そういう意味でも県知事候補については、やはり擁立を検討するそういう責任がある」と、25年12月に述べたのは、当時、立憲民主党県連の代表を務めていた西村智奈美衆院議員だ。
柏崎刈羽原発の再稼働をめぐるプロセスを問題視した立憲民主党が擁立したのが、県議1期目だった土田氏だった。
「県民に信を問うと言いながら、県議会に信任不信任を伺うという形で進められてしまった。これは、やはり約束違反じゃないですかと」と訴えた土田氏。
「新潟県のことは新潟県民が決める」をキャッチフレーズに県政の刷新を掲げ、常設型の県民投票条例の制定などを訴えた。
■衆院選の“中道惨敗”も影響
しかし、大きな課題である知名度不足が重くのしかかったほか、その支援体制にも脆さが。
立憲が独自候補擁立を打ち出した後に行われた2月の衆院選で公明党と合流し結成した『中道改革連合』が惨敗。新潟県内でも全ての選挙区で敗れ、勢いは縮小し、その後、立憲と公明の地方組織同士は合流せず。
結果として公明は、花角氏を支持し、分裂する形となるなど大きな塊で戦うことはできなかった。
土田氏の擁立に向けて動いた立憲民主党の森裕子参院議員は選挙後、「衆院選ビフォーアフターで非常に難しくなった。我々の力が弱まっていた時期でもあったので…」と明かす。
中道の西村衆院議員も「やはり時間不足は大きかった」と語った。
■圧勝した花角氏「合格点いただいた」
一方の花角陣営は自民党を中心に公明・国民・維新が支持したほか、県市長会や町村会が推薦するなど分厚い支援体制のもと盤石の布陣で戦った。
自民党新潟県連の岩村良一幹事長は「皆さんと一緒になって、充実した選挙戦になったと考えている。大差をつけて総合的な政策が受け入れられたと。原発を含む総合的な政策が受け入れられたと考えている」と話した。
また、公明県本部の市村浩二代表は「県民がまさに花角候補の2期8年、これをしっかりと評価した結果だったと思う」と述べた。
花角さん自身、今回の圧勝の結果について「信任を得た」という言葉で振り返る。
「柏崎刈羽原発をめぐる判断も含めて、この2期8年、繰り返しだが、取り組んできたこと。その仕事の進め方を含めてご評価いただきたいと申し上げてきた。合格点をいただいた。3期目の信任をいただいた」
■山積する課題「しっかり成果を」
大きな負託を受け、県政の新たな4年間のかじ取りを担う知事。課題が山積する中、県民の期待に応える責務が課される。
花角氏は「色んなことを考えなきゃいけない。簡単ではないともちろん分かっているが、県民の皆さんに『私はこういうことを進めていく。県政はこういう方向に行く』と申し上げてきた責任がある。しっかり成果が出るように取り組んでいきたい」と意気込んだ。
人口減少、地域医療、原発など課題が山積する中で、花角氏が訴えていた“攻めの4年間”でどのような成果を出せるのか注目だ。
NST新潟総合テレビ