9月13日、午後10時過ぎ。大阪・道頓堀川は騒然としていました。

心配そうに橋から川をのぞき込む人々
心配そうに橋から川をのぞき込む人々
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人々が心配そうに見守る目線の先には、川に浮かんだ男性の姿が。

道頓堀川に浮かんだ男性。岸へ上がることができない
道頓堀川に浮かんだ男性。岸へ上がることができない

川に飛び込んだとみられる男性「痛い痛い痛い!」

浮輪を使って引っ張り上げようとしますが、なかなか岸に上がることができません。

その後、通りがかった船になんとか救助された男性。

偶然通りがかった船に救助された
偶然通りがかった船に救助された

救助した船員らが、「この川は上がれるようにできていないから、飛び込むと危ない。笑い事ちゃう!命に関わるから!」と、川に飛び込んだとみられる男性に厳しく注意しますが、その直後、男性が驚きの言葉を発しました。

川に飛び込んだとみられる男性「マジで楽しかった」

13日午前10時頃 道頓堀川で撮影
13日午前10時頃 道頓堀川で撮影

道頓堀川では、同日の午前10時頃にも男性が飛び込む事態が発生。

目撃者は、これから訪れるかもしれない“さらなる恐怖”を口にします。

目撃した男性:
明日もし、“アレ”が起きたとしたら、もっと飛び込むやつが出てくるのかなって…。

目撃者がおびえる、“アレ”の正体…それは、プロ野球・阪神タイガースの「優勝」です。

阪神タイガースの“アレ”目前に熱気は最高潮

13日、劇的な満塁ホームランで今シーズン2度目の10連勝を果たし、“アレ”までのマジックを「1」とした阪神タイガース。このまま“アレ”すれば、18年ぶりの快挙です。

大阪市北区のタイガースファンが集まる居酒屋では、すでに“アレ”したかのように盛り上がるファンの姿が。

さらに、街には阪神タイガースのユニホームを着てかっ歩する人も。

阪神ファン:
(ユニホームを着ているのは)“アレ”のためです!

――“アレ”とはなんですか?
阪神ファン:
“アレ”
はもう…言ったらあかん。

「ARE」とプリントされたトートバッグ
「ARE」とプリントされたトートバッグ

なぜか「優勝」とは言わずに「アレ」という言葉を使う阪神ファン。

実は、これまで阪神は「優勝確実」と言われながらも大きく失速した経験から、選手たちが“優勝を意識しすぎないため”に、岡田監督が「アレ」という言葉を使ってきました。
これがファンにも浸透し、あえて「優勝」とは言わずに「アレ」というようになったといいます。

阪神タイガースの“アレ”を目前に控え、兵庫・尼崎市の商店街の店では、フライングセールが始まっていました。

衣料品店「TIRANA COUTURE」店長:
パンツとか600円 トレーナーとかは500円にしているんですよ。元は倍くらいしますね。1500円の服が600円とかになっています。

さらに、こんなものまで。

大島時計店 大嶋秀樹代表:
プラチナダイヤモンド1.09カラット。定価38万円を31万8000円にした。

なんとダイヤモンドが6万円引き。さらにここから“アレ”が決まると「半額」になるといいます。

大島時計店 大嶋秀樹代表:
回りの人がどんどん盛り上がってきているから、早くやらないとこっちも対応できない。売り上げは赤字確実。確定です。

“アレ”に備えて道頓堀が厳戒態勢に

盛り上がりを見せる一方で、今、懸念されているのが、“道頓堀ダイブ”です。

大阪府の吉村洋文知事も、自身のSNSで、「阪神がアレでソノ日が来ても、道頓堀川には飛び込まないで下さい。危険です」と注意を呼びかけています。

2003年に阪神がリーグ優勝した際、約5300人が道頓堀川に飛び込み、うち1人が死亡、複数のけが人が出ました。さらにその2年後、再び阪神がリーグ優勝した際にも若者らが“道頓堀ダイブ”を繰り返したのです。

2005年9月 阪神がリーグ優勝し“道頓堀ダイブ”をする人
2005年9月 阪神がリーグ優勝し“道頓堀ダイブ”をする人

阪神の優勝の度に繰り返された危険な行為。

2022年のハロウィーンに最大200人規模の警備体制が敷かれた大阪・ミナミの繁華街では、今回、阪神の“アレ”が決定した時には、その6.5倍。最大1300人規模の警備体制を敷く計画だといいます。

果たして18年ぶりとなる阪神の“アレ”は決定するのでしょうか?

(めざまし8 9月14日放送)