アメリカ・ニューヨークで心臓移植手術を受けた1歳の佐藤葵ちゃんが8月30日退院し、翌31日に両親とともに記者会見で元気な様子を見せた。

葵ちゃんは、8月12日にニューヨークのコロンビア大学病院で心臓移植手術を受けていた。

乳母車に乗った葵ちゃんと母親の清香さんの姿に、病院のスタッフらからは大きな拍手が湧き上がった。

清香さんはその際、英語で「本当にありがとうございました。507日ぶりに家に帰れます」と挨拶した。

初めて補助人工心臓のない、家族4人の生活がスタートを切った。

退院翌日の31日夜、葵ちゃんは両親にだっこされながらオンラインでの記者会見に臨み、元気な様子をみせた。

会見で父親の昭一郎さんは、退院後の葵ちゃんの変化について「今までは人工心臓をつけて半径2メートルの範囲しか行けなかったが、ベビーカーに乗って移動することができるようになった。ここ数日、だいぶ食欲が出てきた」と順調な回復ぶりを明らかにした。

また、母親の清香さんも、葵ちゃんの左胸に手をあて「ここを押すと、心臓がちゃんとドキドキ動いているのがちがう」「お風呂に入れた時に喜びを感じた」と喜びをかみしめた。

会見中葵ちゃんはおもちゃを手にしながら、時折、両親に顔を眺めるなどした。

今後はおよそ半年間、週に2回ほど現地の病院に通院しながら経過を観察し、早ければ来春には日本に帰国できる見込み。

葵ちゃんは心臓から血液を送り出すことができない「重傷心不全」を患い、今回の移植手術は両親と支援団体が募金活動で集めた5億3000万円の寄付で実現していた。

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国際取材部
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