原発処理水放出をめぐり、エスカレートする反日感情。日本製品の不買運動も広がり、迷惑電話も収まっていない。
SNSには多数の“反日”投稿
中国・貴州省の日本料理店で今月25日に撮影された映像。
店内にあるものを次々と破壊する男性。
「これが国民の感情だ! 腹が立つ!」
「日本に関するもの、すべて壊す! お店もやめる!」
この店の中国人オーナーだと、現地メディアは伝えている。
中国のSNSに投稿された映像では、「日本を倒せ」と表示された電光掲示板に向かって男性が叫んでいた。
「小日本を倒せ! 日本製品をボイコットせよ!」
日本製品の不売運動を呼びかける叫び。
さらに処理水放出に反対するスローガンが書かれた垂れ幕も、ドローンで空高く掲げられていた。
日本への嫌がらせは、実際に不売運動へと発展している。
中国のSNS上では、日本のブランドをたくさん並べて、リストのメーカーから商品を買わないように呼びかける投稿が相次いでいる。
投稿内容は「きょうから私の会社(女性服製造)は、すべての日本のオーダーを拒否します」、「私は日本の化粧品リストを作ったので拡散しましょう。親戚、友達に教えましょう」などといったもの。
化粧品やベビー用品など、不買を呼びかける日本企業のリストが拡散され、中には具体的な商品が画像付きで投稿されているものまであった。
中国からの迷惑電話も収まらず
その中国からの無差別迷惑電話も収まっていない。
静岡県の富士市役所にかかってきたのは、不気味な自動音声による抗議のメッセージ。 発信元はやはり、中国の国番号「86」から始まる電話番号だという。
そして北海道・福島町の役場にも迷惑電話がかかっていた。
同じ福島だからなのか。
北海道・福島町役場 古市直喜さん:
(福島県と)同じ福島という字ですので、勘違いするのはあるのかな...
こうした中、日本国内では福島県を風評被害から守ろうとする動きが活発化している。
福島・いわき市では、ふるさと納税の申込件数が急増していた。
福島・いわき市の担当者:
放出開始の決定以降ですね、4倍近くに急増しているというような状況でございます。全然予想はしておりませんでしたので、感謝しているところであります
返礼品として、地元でとれた「常磐もの」の魚介類などが人気のいわき市のふるさと納税。「頑張ってください」といった応援メッセージつきでの寄付が増えているという。
(「イット!」8月29日放送より)