大分空港へのアクセス向上を目的に今年度就航予定のホーバークラフトが14年ぶりに大分の海に。過去にも県内で運航されていたが、利用客減少などにより2009年に廃止されたホーバー。25日に行われた臨時便運航の様子を取材した。

1番船「Baien」姿を現す

クレーンに吊り上げられて貨物船から姿を現したのはホーバークラフトの1番船「Baien」。全長約26メートル、船の容積は108トンほど、船体には星と水しぶきをイメージしたデザインが施されている。

イギリスで船体の一部の部品が破損するトラブルがあり納入が予定より2か月ほど遅れたが、東京の港を経て24日夕方、大分市の大在公共ふ頭に到着。

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ホーバー14年ぶりに別府湾を航行

国の検査官が部品の破損がないかなどをチェックしたあと、船体の動作などを確認するため大分空港に向けて自力で航行。ホーバークラフトが別府湾を航行するのは2009年以来、14年ぶりとなる。

約25分後には大分空港に到着。25日の航行では問題がなかったことが確認された。

大分県交通政策課の佐藤睦浩さんは、
「県としては年度内の運航開始を目指してということで、これまでも取り組みを進めているしこれからも進めていきたい」と県として改めて年度内の就航を目指す意気込みを語った。

ターミナルの準備も着々と

一方、発着場の整備も進んでいる。県によると、工事の進捗は7月末時点で大分市側が約7割で空港側が8割ほどで大分市では艇庫やターミナルの全貌が見えてきていた。完成は来年2月の予定。

気になる開業日は?

今後は2番船が10月下旬、3番船が12月中旬に県内に到着する見込みとなっている。

気になる開業日について佐藤大分県知事は22日に行われた会見で、
「元々、年度内ではあったが到着するのが遅れたというところは、やはりなかなか困難な点もあるかとは思うが安全確保を前提として、年度内あるいは4月1日に動き出すと大変いいなと思う」と話した。

1番船は9月6日の国による最終検査で想定される運航ルートを実際に走らせ、問題がなければ9月中旬までに県に引き渡されるということだ。

大分空港へのアクセス向上、そして新たな「観光資源」として、ホーバーの復活に注目が集まっている。

(テレビ大分)

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