開園70周年を迎える福岡市動物園で、これまで未公開だったツシマヤマネコの「繁殖エリア」が初めて公開された。絶滅危惧種にも指定されているツシマヤマネコの繁殖施設内での貴重な姿に、来園者はじっと見入り、人気のエリアとなっている。

「繁殖エリア」初の一般公開!

おいしそうにエサを食べるツシマヤマネコ。

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その可愛らしい仕草は、一見、普通のネコにも見えるのだが…実は、国の天然記念物で絶滅危惧種にも指定されている。

ツシマヤマネコは、日本では長崎・対馬だけに生息し、体型は短足胴長で、耳の裏に白い斑紋(虎耳状斑)がある。

福岡市動物園では、1996年から環境省の事業の一環として繁殖に取り組んでいて、これまでに61匹が生まれている。

警戒心が強く、繁殖を優先しているため、普段、繁殖施設内にいるツシマヤマネコは非公開となっているが、福岡市動物園が2023年8月に開園70周年を迎えることを記念して初めて一般公開された。

動物園を訪れた人は、ツシマヤマネコの様子をリアルタイムで確認できるモニターを通して興味深そうに見入っていた。

北九州市から来園した家族連れの女の子は、普段見られない繁殖の様子を見て、「うれしい!動物園に行くといい思い出になる」と話していた。

福岡市内から来園した家族連れの父親も「実際に見られる機会はそんなにないですから、貴重かなと思います」と語り、子ども大人関わらず来園者に人気のエリアとなっている。

ご飯まで…活発な動き見られるか!?

こうした人気ぶりに、福岡市動物園・斉藤裕樹さんは「特に子どもたちに、ツシマヤマネコに興味を持ってもらえればと。昼間は、あまり動かない動物ですが、タイミングが合えば、ご飯の様子もモニターで見られたり、結構、活発な動きも見られるのかなと思います」と語る。

福岡市動物園では、今後も開園70周年にちなんだイベントを開く予定で、担当者は「70周年をきっかけに、より動物園に親しんでほしい」としている。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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