7月の記録的な大雨から1カ月。今もなお秋田県内は、爪痕が深く残っている。道路や河川などの復旧状況を伝えるとともに、そこから見えてきた課題を考える。
復旧のめどが立たず…
記録的な大雨で約500メートルにわたり冠水した秋田市の「秋田中央道路トンネル」。JR秋田駅東口と西口、そして官公庁が立ち並ぶ「山王地区」を地下で結ぶ生活に欠かせない道路だ。
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水が最大で5メートルの深さまでたまり、水を抜く作業に2週間ほど要した。8月1日、片側一方通行で通行が再開されたものの、いまだ全面での通行止め解除の見通しは立っていない。
![トンネル内は水が引いている](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/3/b/700mw/img_3bab8638c65b943951c92310c8624cf0131437.jpg)
道路を走行すると、見た目には水が完全に引いているが…。
県秋田地域振興局 建設部・伊勢弘部長:
一番の理由は、トンネル内の排水ポンプが故障して、現在復旧のめどが立っていない
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秋田中央道路の道路下には、トンネル内に流れ込んだ水を一時的にためる貯水槽がある。貯水槽にたまった水はポンプで外に出すが、7月15日にポンプが故障した。
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現在は、仮のポンプと排水用のホースを道路上に置いて対応している。完全復旧には新たなポンプが必要だが、納品のめどは立っていない。
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県秋田地域振興局 建設部・伊勢弘部長:
今回の原因の内水氾濫によってトンネルの外部から水が大量に流れ込むのは想定できていなかったので、復旧に当たってはそれも考慮に入れて対策を考えたい
「最終的には人手」
また、“人手不足”も復旧に影を落とす。五城目町で崩落した道路や河川の復旧工事を請け負う建設会社「セコー」に話を聞いた。
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セコー・加藤政之社長:
きょうは5人ほど。本当はもっと人材を投入したいところだが、他の現場にも配置していて、なかなか増やせない状況
セコーの従業員は約20人。2022年8月の大雨の復旧工事を進めていたところに今回の被害。秋田県や五城目町からの要請がさらに増え、人手が足りていない。
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セコー・加藤政之社長:
最終的には人手による。常に災害に対応した人材を用意するわけにもいかないので、一般の工事を止めてでも、この作業に注力するしかない
一刻も早い復旧と被害を受けた人が元の生活に戻れるように願いながら、現場の作業員は奮闘している。
セコー・加藤政之社長:
従業員でも被災した者もいるが、そういう人も含めて、早く今まで通りの生活に戻れるよう努力したい
(秋田テレビ)