中国からの団体旅行が、2023年8月10日に解禁となった。日本へやってくる旅行客の増加が見込まれ、“爆買い”が復活に名古屋の百貨店も期待して胸を高鳴らせている。
ガイド不足やマナー違反への懸念も…
日本政府観光局が16日に発表した、2023年7月の訪日外国人の数は推計値で232万600人だった。コロナ禍前の2019年7月の8割に迫り、順調な回復傾向だ。

国・地域別で注目は、7月に3位にランクインした「中国」。8月10日、日本への団体旅行が約3年半ぶりに解禁され、制限がなくなり、今後は日本に来る中国人旅行客が大幅に増えるとみられている。

期待しているのが名古屋の百貨店だ。
名鉄百貨店本店の深谷善崇部長:
やっときたかと、待ちに待ったかたちです。これでほぼ緩和されたかたちになるので、毎月実績が上がってくるのではないかと大いに期待しています
2019年には、中国人旅行客の免税の売上シェアが9割ほどを占めていたという。免税カウンターに4人の中国人スタッフを置き、メッセージアプリ「WeChat」に5%の割引クーポンを掲載して、万全の体制で待ち構えている。

17日も個人旅行だという中国人が訪れた。買い物の予算を聞いてみると、日本円で200万円。化粧品を購入し、高級バッグを見に行くという。
中国人旅行客:
観光もショッピングもあるけれど、食べることが一番楽しかった
名鉄百貨店ではそれぞれの店舗で中国シフトが進んでいて、中国人に人気のベビー用品店では、中国語のサイズ表とポップを用意した。紅茶の専門店には、1時間で5人ほどの中国人が訪れていた。

ルピシア名古屋名鉄店の担当者:
このお茶に関しては10個単位の購入がほとんどです。袋入りのタイプだと20~30個くらい買われる方もいらっしゃいます
爆買い復活にも期待が高まる。
インバウンドに期待もトラブルに懸念
岐阜県高山市を拠点にするツアー会社によると、8月に入り中国からの予約も徐々に増加しているという。ただ、急増には懸念もある。
ハッピープラスの山腰陽一郎社長:
ガイド不足が一番の懸念点かなと。(コロナ禍を経て)ガイドが他の仕事に就いてしまっている状況が長らく続いていましたので。(ガイドを)募集してトレーニングをしていく
観光地とのトラブルも避けなくてはならない。
ハッピープラスの山腰陽一郎社長:
(観光客急増で)町の中にごみが散乱していたりとか、そういった問題がたくさん出てくる。バランスを取りながら、うまいことしていかないといけないと思いますね
(東海テレビ)