ガソリン価格の高騰が止まらない。政府の対策を期待したいところだが、燃料費高騰に対する家計の防衛策も知っておいて損はないだろう。車内の温度を効率よく下げ、しかも燃費の削減につながる方法をJAF石川支部に聞いた。

炎天下の車内温度はすぐに上昇

8月に入ってからというもの、35℃を超える猛暑日が各地で続いている。エンジンを止めて車を放置すると車内の気温は急激に上がる。燃費のよい運転方法に詳しいJAF石川支部の中川裕貴さんによると、炎天下で車を放っておくと「運転席の気温は10分から15分ほどで45~50℃くらいまで高くなる」という。

中川裕貴さん
中川裕貴さん
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JAFが行った実験では、気温35℃で窓を閉めた車を放置すると、スタート時に25℃だった車内の平均気温はわずか5分で10℃も上昇し35.5℃に。10分後には37.8℃にまで上がった。熱中症が懸念される危険な暑さだ。

提供:JAF石川支部
提供:JAF石川支部

まずは熱気を外に出す

車内温度を少しでも早く下げるにはどうしたらよいのだろうか。「車内温度を下げる一番のポイントは、車内にこもった熱気を出すこと」と話す中川さん。車のエンジンをかけ、おすすめの方法を実践してくれた。「まず走行前にポイントが2つあります。1つ目は窓を全て開けていただく。前も後ろも全て開けてください」

「2つ目はエアコンですが、外気を入れられる“外気導入”の状態に切り替えてください」とのこと。窓を全開にして外気を導入することで、車内の熱い空気を早く外に出すことが先決だ。

外気導入に設定
外気導入に設定

窓を閉めてエアコン全開は非効率

中川さんが教えてくれた方法。せっかくエアコンを点けているのにもったいない気もするのだが…。「エンジンをかけて窓を閉めた状態でたくさんエアコンを使うよりも、ひとまず外気を入れ替えた方が車内温度が早く下がる。最初にエアコンを全開にするよりも燃費は削減できると思います」と中川さんは説明する。この状態で5~10分走行し熱い空気を外に逃がしたら、窓を閉めてエアコンを内気循環に切り替えればOKだ。

内気循環の設定に切り替え
内気循環の設定に切り替え

車内温度が早く下がればエアコンに回すエネルギーが少なくなるので、結果的に燃費が良くなるというわけだ。ガソリンが高騰する夏。車でお出かけの際は「まずは車内の空気を逃がす」をぜひ実践してみてほしい。

(石川テレビ)

石川テレビ
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