山形・寒河江市のふるさと納税を巡る贈収賄事件で、市の職員だった男に対する2回目の裁判が開かれた。男は「仕事に不満があり、遊ぶ金ほしさに業者側に話を持ちかけた」と動機を語った。
「遊ぶ金ほしさ」に犯行…元職員が動機語る
加重収賄などの罪に問われているのは、元寒河江市職員の東海林雄彦被告(39)。

起訴状などによると、東海林被告はふるさと納税の業務を担当していた3年前、山形市に本社がある「さくらんぼファクトリー」を、必要な要件を満たしていないにも関わらず、返礼品を提供する「協力事業者」として市に承認させた。そして、見返りに計約80万円を受け取った罪に問われている。

東海林被告は、山形地裁で9日に開かれた裁判の被告人質問で、「ふるさと納税の業務を2年ほど担当していたが、サービス残業も多く、仕事に対する不満から、現実逃避するため遊ぶ金ほしさに業者(贈賄)側に話を持ちかけた」と犯行動機を語った。

また、簡単に不正を行うことができた理由については、「ふるさと納税の業務をほぼ自分1人でこなしていたため、チェック態勢が非常に甘かった」。協力事業者の承認についても、「必要な要件を満たしているか、現地調査などは行ってこなかったため悪用できてしまった」と話した。

次回の公判は9月27日に開かれ、検察が論告求刑し結審する。
(さくらんぼテレビ)