12週連続で、値上がりしているガソリン価格。給油をしている人に話を聞くと「外出を控えるようになる」「子どもたちは東京の方に観光に行きたいというが…我慢の夏」という声が。価格高騰はまだまだ続くとみられ、低燃費走行を心がけたい。
180円台に突入
資源エネルギー庁によると、全国のレギュラーガソリン1リットルあたりの価格は、2023年5月から上昇し、8月9日に発表された最新の価格は180.3円となり、12週連続で値上がりとなった。福島県内も同じ状況で、ガソリン価格は右肩上がりに上昇。最新の発表では、7月31日の週から3.3円上がって179.8円。2008年9月以降、最も高い価格となった。

値上げは続く…
福島県石油商業組合によると、予測は難しいが値上げは続くとみている。その理由として以下のことを挙げている。
「政府の補助金が段階的に削減されるため」補助金は9月末には終了する見通し。原油価格の高騰が続けば、平均価格が190円台になる可能性もあるとしている。
「サウジアラビアなど産油国の減産」世界的に原油の需要が高まっていて、需給バランスが崩れてしまっている。産油国は、生産量を減らして価格を上げている状態で、これも今後しばらく影響するとみている。
「今後のウクライナ情勢の動向次第」というところもある。不透明な部分もありつつ、値上がりは続くということだ。

タイヤの空気圧で燃費改善
燃費に関係するというタイヤの空気圧。JAFの実験によると、適正だとリッター13キロ走るものが、適正から空気圧が30%減ると12.4キロ、60%減ると11.4キロまで性能が落ちてしまう。
年間1万5000キロを走行しガソリン価格が165円とした場合、金額にすると適正より30%減ると9240円の増加。60%減ると2万6730円の増加となる。

また、アクセルから足を外した惰性走行は、適正で90.1メートル走るのが、空気圧30%減だと83.5キロ、60%減だと62.2%とその差は明らか。

見た目で分かりにくい空気圧
JAF福島支部の渡辺周二さんによると「標準空気圧の半分まで空気圧を落とした状態で見たときに、気付くのは10人のうち2人いるかどうか。非常に見た目では判断しにくい」という。

空気圧が60%まで減ってしまうとバーストの危険性もある。JAF福島支部の渡辺さんは「ガソリンスタンドや自動車販売店には、タイヤの空気圧を測る機器がある。月1回で結構です。一度、タイヤの空気圧を可視化する、数値で確認することをしてほしい」と話す。

エアコン使いもポイント
燃料の消費を抑えながら車内を冷やす方法について、JAF福島支部の渡辺さんは「窓をあけて数分間走行し、車内の暑い空気を外に逃がしてからエアコンをつける。設定温度は28度前後」と教えてくれた。エンジンへの負担を軽くすることがポイントだという。

遠出の前に点検もお忘れなく
お盆で遠出する方も多いと思う。省エネ運転の工夫も大切だが、故障などを防ぐ出発前の点検が重要だ。ポイントはエンジンオイルとバッテリー。
JAF福島支部の渡辺さんが「特に重要なポイント」と挙げるのがエンジンオイルだ。エンジンオイルが少なくなっていたり汚れていると、エンジンの故障につながるため、ペーパータオルなどで状態を確認してほしい。

エアコンで酷使…バッテリー
そして、JAFに寄せられる救援依頼で最も多いのがバッテリーあがり。エアコンなどで酷使しているため、チェックは欠かせない。バッテリー液の量が十分かどうか、充電ができているか、メーカーによって表示の仕方は異なるが、見た目で確認することができる。

走行中の車のトラブルは命に関わる。折角の楽しい思い出も台無しになってしまうので事前のチェックを。
(福島テレビ)