7月28日午前9時ごろ、名古屋市港区の「ビッグモーター名古屋茶屋店」に国土交通省中部運輸局の職員4人が入った。目隠しのためなのか、窓際に段ボール箱を積むなどピリピリとしたムードだった。

敷地の10%以上に緑化の義務があり、開業当時は芝生があったが…

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従業員からの聞き取りや点検の記録などの確認を行い、検査は続いた。

国交省の立ち入り検査は、28日に全国34箇所で行われた。ビッグモーターが外部の弁護士に依頼した調査で、保険金の不正請求の疑いが指摘された店が対象となっている。名古屋茶屋店は調査対象の6割以上のケースで「不正の疑いあり」とされていた。

保険金の不正請求を巡り、ついに入った国のメスに、東海地方のビックモーターに勤める現役社員は…。

ビッグモーターの現役社員:
なるべくしてなったなと思っていますね。本当に度が過ぎているので。いつか痛い目に遭うだろうなっていうのが、ついに来たかなって。来客・集客共にものすごく減っています。(これまでは)1日いて商談しない日はないんですけど、予定も入ってこなければ、予定が立たないっていう感じですね。不安でしかないですよね

立ち入りの対象となった名古屋茶屋店では、新たな疑惑も。

リポート:
敷地内を囲むように芝生が生えていたようなのですが、現在はコンクリートになっていて、一切芝生は見当たりません

店の敷地の中、舗装された地面の上に車が並んでいる。

オープン間もないころに撮られた画像を確認すると、青々とした芝生があったことがわかる。

名古屋市によると、この地域で一定の規模以上の建物を建設するには、「都市緑地法」で敷地の一部を芝生や花壇などで緑化することが義務付けられ、従わないと罰金も科せられる。

ビッグモーター名古屋茶屋店の場合、敷地の10%以上の緑化が必要で、2018年の開業のときには条件を満たす緑化計画が認められていた。

計画を勝手に変更することは許されないというが、この芝生はいつ・どうしてなくなってしまったのか。

上空から確認しても、敷地内に緑化された部分を見つけることはできなかった。

名古屋市は法律違反の状態になっている可能性もあるとみて、近く現地調査を行う方針だ。

(東海テレビ)

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