ミツバチを育てる養蜂家の女性を取材。富山の自然が育むハチミツで伝えたいこと。それは、大自然の素晴らしさ、そして命の営みだった。
「養蜂」を始めて4年
富山・滑川市で開かれたイベントの一角で売られていたのは、地元産のハチミツ。

養蜂家・本田幸恵さん:
春の花。ブレンドでマイルドで食べやすい。巣からしぼった状態のままなのでビタミンとかミネラルとか、ハチミツが体にいいって言われるようなハチミツはこういうはちみつ

養蜂家の本田幸恵さん(44)は「養蜂」を始めて4年。滑川市の休耕田には8つの巣箱があり、自らが世話をしている。

養蜂家・本田幸恵さん:
ふわふわでかわいいなと思って、毛が生えてるところが。ふわふわの毛も花粉が付きやすいように、花のところに行ったときにその静電気のところに花粉が付きやすいように
重ねられた3つの箱は中でつながっていて、この中にいるハチたちは全て1匹の女王蜂から生まれた子どもたちだ。

養蜂家・本田幸恵さん:
(女王蜂は)毎日1,000個の卵を産む。寿命が1カ月くらい。この上にフタしてあるところは「ハチミツ」として仕上がっている状態で。オスは3%とか5%くらい、ほかの女王蜂と交尾するためだけに生まれてきた。針も持ってないから攻撃性もない。次の命のために働いている

巣には卵、そして幼虫がいた。

養蜂家・本田幸恵さん:
ほらここ、ハッピーバースデイここ!生まれてくる子。あ、出た!おめでとうございます
「私と自然の間にミツバチがある」
40歳で始めた「養蜂」は、自らの人生で興味あることをやってみようという挑戦だった。

養蜂家・本田幸恵さん:
30代前半の時に主人が山で亡くなった。そういうことがあると、人生短いからやりたいことやらなきゃなって。人生は短いけど、地球は素晴らしいから、なるべく味わい尽くしておきたいなって

20代のころから登山をしてきた本田さん。
大自然の営みを目の当たりにし、ミツバチの生き方に興味を持ったという。

養蜂家・本田幸恵さん:
山を構成する全てのものが無駄がなくて素晴らしいな。生と死が繰り返されている。人間がまねできないような大きいエネルギーがあるなと。生きていることを実感する。私と自然の間にミツバチがあるみたいにも思う
富山の自然が育む「ハチミツ」から、本田さんが伝えたいこと、それは…。

養蜂家・本田幸恵さん:
いろんな生き物が関わり合って生きているのを、もっと入りやすく、おいしいとかかわいいとか、そういうところから興味を持ってもらえたら。ハチの面白さとか自然の面白さ、奥深さを考えるところの材料として私がいれたらと思う
本田さんが作るハチミツは、富山市の「総曲輪ベース」などで販売されているという。
(富山テレビ)