7月2日、札幌・ススキノのホテルで恵庭市に住む62歳の会社員の男性が、刃物のような物で首を切断された遺体で発見され、29歳の女と、医師で59歳の父親が逮捕された事件。

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北海道警は7月25日、60歳の母親も関与した疑いが高まったとして、死体遺棄などの容疑で逮捕しました。

自宅への家宅捜索で、室内から男性の頭部が発見されており、この頭部は62歳の男性のものとみられ、警察で確認を急いでいます。

ほとんど姿を見せなかった娘…近隣住民が目撃した父親の“不審な行動”とは

ブルーシートで覆われた3階建ての家。

この家に、逮捕された父親・田村修容疑者、妻の浩子容疑者、娘の瑠奈容疑者の3人で住んでいました。近所の人によると、夫婦仲が良い普通の家庭に見えていたといいます。

近隣住民:
普通の家庭だと思ってましたよ。いい奥さんで、本当にごく普通のいい感じの人でしたよ。

近隣住民:
(夫婦で)一緒にうちのお庭に来たこともありますし、ご主人が植木の手伝いをしたり水やりをしたりしていたし。すごく協力的な旦那さんでした。

「良い夫婦に見えた」という一方で、娘の瑠奈容疑者については…。

近隣住民:
娘がいるのは知ってるけど、一緒に住んでないと思ったから。(最近は親子で)仲良くくっついて歩いてるの見たことない。(娘が)18歳くらいの時は見かけたけど、最近は親子でくっついて歩いていないから。

約10年ほど姿を見ることはなかったといいます。

さらに、父親である修容疑者の様子について、春頃から“不審な行動”を見かけるようになったといいます。

近隣住民:
たぶん病院から帰ってきて、ごはん食べて、すぐいなくなって。夜中もいない。
ずっと朝の8時50分くらいにまた帰ってきて、着替えを取りに来るのか。またいなくなる、それの繰り返しで。変だけどきっとそういう夫婦もいるのかなって、家庭内別居か知らないけど、どこで寝ていたのかっていうのが心配だよね。毎日、それが4月ぐらいからかな。

田村修容疑者
田村修容疑者

数日前には、こんな姿も目撃していました。

親子3人で住んでいた自宅
親子3人で住んでいた自宅

近隣住民:
(修容疑者が)2~3日前も、家の中に入らないで、車の中でご飯食べていたんだけど。(Q.家の中で食事をしない?)食べない。コンビニとかのお弁当を車の中で食べる。車を自宅の車庫に止めて。家に入らないんだよ。だから、「何か変だね」っていうのは分かっていたけど…まさか。

「計画的な犯行」の可能性は?

頭部を持ち帰るという、猟奇的ともいえる今回の犯行。
めざまし8のコメンテーターのフジテレビ解説委員・風間晋氏は、「計画的な犯行」の可能性についてこう話します。

風間晋氏:
元々計画的な犯行であると、それなりの準備をした上で、トランクを持ち込み、着替えをして現場をきれいにして、去っていくと。しっかり準備をしていかなくては、3時間半ではできませんよということを、事件当初から言われていたわけじゃないですか。しかも、首を切断してそれを持って行くというのは、感情的な覚悟なり、あるいは情念なりなければなかなかできないと。
これは、親御さんがお医者さんがこれに関わっていたとすれば、単に計画を一緒にしたということのみならず、その強い意志・強い気持ちまで親が共有しているということは、一概には信じがたいことで。

フジテレビ解説委員 風間晋氏
フジテレビ解説委員 風間晋氏

風間晋氏:
でもそれって結局、この親子の核心の部分なのであって、もしかしたら徹底的に娘に寄り添うという関係だったのかもしれないし、一方でいいなりになってしまっている関係かもしれない。そこがこれから、捜査がどういうふうに肉薄していくかというところだと思います。

この意見に対して、武井壮氏は、計画的だとするならば「ずさん」過ぎると指摘します。

武井壮氏
武井壮氏

武井壮氏:
計画性があって共謀していたということだと、医師である父親が考えたとしたらすごくずさんだなと。犯行や車で送り迎えするなんて足が付くと分かっていることを、こんな状況でするのかなと。

元警視庁刑事である、吉川祐二氏もこの「ずさん」な点が、気になるといいます。

元警視庁刑事 吉川祐二氏
元警視庁刑事 吉川祐二氏

元警視庁刑事 吉川祐二氏:
確かに今回の事件というのは、猟奇的である。その反面でずさんな面も数多くある。頭部を持って行った理由はなんなのか。捜査をかく乱させるための目的もありうるんですけども、怨念や愛情、そのようなことで持ち去ることもあるんです。もしも、人定が分からないようにするなら、手首を落とすこともあり得るんですが、それがされていない。そのようなことひとつひとつを、今後の捜査、取り調べで明らかにしていくと思います。

(めざまし8 7月25日放送)