宝石のようにも見えるかわいいアクセサリーを制作する男子大学生が大分にいる。このアクセサリー、環境問題にもつながるあるものを活用して制作している。海洋ゴミが世界的な問題となる中、「シーグラス」という砂浜に落ちているガラス片を活用しアクセサリーを制作する大学生の挑戦を取材した。

海辺で見つけた「シーグラス」

大分県別府市の海岸で探し物をしているのは大分大学4年生の清松佳さん。シーグラスとは砂浜に落ちているガラス片のこと。捨てられたガラス瓶などが海の中を長い間漂流するうちに表面が磨かれ角が丸くなる。清松さんは去年、海辺でシーグラスを見つけ強く引かれたという。

「人が捨てたゴミが、こんなにきれいでかわいらしいものになるのが、すごく自分の中に刺さったのでシーグラスをそこから集め始めた」(清松佳さん)

シーグラス
シーグラス
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世界的な問題「海洋ゴミ」

こうした海洋ゴミは世界的な問題となっている。大分県が2022年12月に行った調査によると、県の沿岸部全体では25mプール1.3個分の人工物のゴミが漂着したと推計されている。

こうしたゴミの一つでもあるシーグラスを活用して何かできないかとアクセサリーを作ってみたという清松さん。友人から好評だったことに背中を押され、ことし4月にブランドを立ち上げてペンダントやイヤリングなどの販売をスタート。イベントに出店するほか別府市内の交流施設で販売していて、客からの反応も良いという。

清松さん制作のアクセサリー
清松さん制作のアクセサリー

アクセサリーを販売しているスペース別府の井手正広オーナーは、
「ぜひここに置かせてもらえませんかとまっすぐな目で訴えて、この人は面白いなと。やってることもすごく面白い。ぜひ頑張ってほしい」と話す。

海洋ゴミ問題解決へ、起業目指す

大学卒業後は起業を目指している清松さん。シーグラスを活用したハンドメイドのアクセサリーの制作・販売とともに海の清掃活動も行う会社を立ち上げようと考えている。

「海洋ゴミ問題を解決するような組織を作っていきたいと思っている。次の世代のために海がきれいな状態を目指すのが私の将来のビジョン」(清松佳さん)

清松佳さん
清松佳さん

海のゴミを価値あるもの変え、SDGsの目標のうち「海の豊かさを守ろう」にもつながるこの取り組み。清松さんの挑戦は続く。

(テレビ大分)

テレビ大分
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